街歩き・サロン

サロン – ビーナスフォート・ラスベガス調査

2001年6月11日

研究会・サロン2001:渋谷 照明探偵団事務局

昨年の 12 月以来じつに半年ぶりの開催となりました今回のサロン、外は梅雨時のじっとりとした空気でしたが 20 数名もの団員のみなさんが参加してくださいました。

まず、先日行われたビーナスフォート調査の結果とビーナスフォートのモデルとなったラスベガスフォーラムショップスを比較してみました。どちらも見たことがある人が口を揃えて指摘するところはやっぱり色温度。ビーナスフォートの石畳の町並みに漏れてくる店舗からのあかりが真っ白なのはちょっともったいない感じがします。一方フォーラムショップスでは一見暗そうな道にも程よい間隔で暖かい光を湛える小さな売店などが配されており、それらがさりげなく行灯の役割を担っていたりもしました。北米で面積あたりの売上高№1を誇るフォーラムショップスとビーナスフォートとの違いは実にそんな些細なところにもあるのかもしれません。さて、集客を目的とした照明といえば忘れてはならないのがラスベガスのフリモントストリートエクスペリエンスです。今でこそラスベガス観光の中心をストリップに奪われてしまっているものの、もともとのラスベガスの中心といえばここフリモントストリート。減ってしまった観光客をなんとか呼び戻そうと復興をかけて展開された光のショーです。通りを覆うアーチの全長はなんと 450m !その一面に 210 万個の電球がびっしりと設置されていて、それらが色とりどりの画像を映し出すというもの。すべて白熱電球なので毎日メンテナンスをしているとか。でもこの光のショーのおかげで観光客が以前の 5 倍に増えたというのだから大成功◎でしょう。派手に明るくすればお客さんがくるというわけでもないし、やっぱり全体としての完成度なのでしょうか、集客力と照明の関係の奥深さを考えさせられたのでした。

そのほかニューオープンしたラスベガスのテーマホテルの調査結果も報告されました。ラスベガスのホテルは外観のライトアップにももちろん力が入っていますが、それぞれのテーマに沿った照明の演出もまた見ごたえがあります。その中のひとつホテル・ヴェネチアンは IIDA 賞 (International Illumination Design Awards) も受賞したホテルでイタリア風の荘厳なイメージ。そのロビーに飾られている大きな絵を照らしているアジャスタブルダウンライトがギザギザした配置になっていることについて団員が質問すると面出団長がこれに応えてくれました。曰くこれは「わたしたちは照明をデザインしているのであって、天井面を計画しているのではない!」というアメリカのデザイナーのこだわりだとか。日本の照明デザイナーはとかく照明器具をグリッドに沿った配置にしたがるけれど、彼らは天井意匠よりもそれらによって照らされる照射面を大事にするのでその結果このようになったのではないかとのこと。そして団長「ならばもっと器具自体が目立たないようにダークライトにするべきだったのでは」という指摘も忘れません。( 5 ページに関連記事が掲載されています)。

サロンの最後には毎回恒例となっているこのコーナー。今回は沢田団員が海外の面白いヒカリモノを写真で紹介してくれました。そのうちの一つはドイツの成長する光。円錐形の乳白色の防水膜に下から扇風機で風を送ってふくらませ、それが怪しげに光るというもの。もう一つはスウェーデンの青い光のかまくら。氷でできたかまくらに下から青い光でライトアップしたもの。どれも幻想的でみなそれらの写真に見入っていました。このほか小さく光るキーホルダー(ライトフェアでもらってきた各メーカーのノベルティを含む)や、某団員がラスベガス郊外の道路脇でとってきた(!?)看板まわりの小さな反射板などなど手にとって見られるものもたくさん紹介されました。

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