街歩き・サロン

第12回照明探偵団街歩き 桜木町編

2001年10月1日

街歩き2001:桜木町編
街歩き2001:桜木町編

今回の街歩きは、港町横浜は桜木町の調査に、激しい雨の最中決行しました。桜木町駅から汽車道を抜け赤レンガ倉庫に向かい、それから関内方面に下り神奈川県庁や開港記念会館などを通って、中華街へ…といったシナリオです。

案の定、調査は風雨に伴い難航。しかし深い霧のような雨景色の夜景に魅了され、団員たちは苦戦しながらも、しきりにシャッターを切っていました。それは、この雨でランドマークタワーなどのビル群から発される蛍光灯の明かりが、気中の水しぶきにより乱反射され、あたかも空気が発光しているような幻想的な光景を作っていたからです。

桜木町駅周辺とは対照的に、汽車道に入ると歩道が主体なゆえ光は低い位置に集められ、夜景を眺望するに適した光環境を配慮しているように思えます。しかし残念なことに、足下灯や拡散光を発するボラードなどとの色温度差や多種照明器具の総合性などは照明設計に盛り込まれていなかったようです。

赤レンガ倉庫や開港記念会館などレンガを使用した洋式建築には、色温度の低い高圧ナトリウムなどの光源で投光し、レンガの色を際立たせるような配慮はなされていました。しかし、街路灯のような白色の光源との色温度の差が目立ち、特に開港記念会館正面の街灯は一際目立ってしまっていました。

何はともあれ、横浜市は、桜木町周辺開発の計画段階から都市の光環境に配慮し、都市の夜景や歴史的建造物に対して、他に先駆け明確な照明計画を練り実行に試みた功績は、特筆するべきものだと思います。今回の街歩きで、個々の建築だけではなくさらに視野を広げたスケールで、照明が持つ都市景観への影響力を少なからず感じられたと思われます。

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