街歩き・サロン

第32回照明探偵団街歩き 大人な夜の新名所 東京ミッドタウン

2007年8月1日

街歩き2007:大人な夜の新名所 東京ミッドタウン
高層棟に囲まれたプラザ

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光壁のムラ

街歩き2007:大人な夜の新名所 東京ミッドタウン
丸見えの光源

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空地と一階部分の見える建物群

街歩き2007:大人な夜の新名所 東京ミッドタウン
池に写るタワー

街歩き2007:大人な夜の新名所 東京ミッドタウン
ミッドタウンをバックに集合写真

かつて江戸の名園「清水亭」として名をはせたこの由緒正しい公園は、今もひっそりと闇の中に残っている。和風の休憩所から見る池の水面にはミッドタウンタワーが映りこみ、ミッドタウン側から眺めれば水面には休憩所がひっそりと映りこむ。現代的な高層ビルと伝統的な休憩所の佇まいを映しこむ池と、それを囲む闇が印象的であった。

光の犯罪者は、いくつかの“無駄な眩しさ”だ。
気持ちのいい空間であるからこそ照明のディテール処理の荒さに目が行ってしまう。リッツ・カールトン横の歩道橋では木のライトアップが上部を横切る通行人を直撃しているし、歩道橋の天井をアップライトしている照明器具も隠れきれずに顔を出している。水平面照度が抑えられて間接光が気持ちのいい空間だからこそこういった無駄な眩しさを一掃してほしい。

○佐藤陽治団員
全体的な印象としては、大人向けの商業施設らしく調和のとれた照明計画と言える。

最たる光の英雄はギャレリアのインテリアの統一感、その中でも照明看板は半透明素地に黒字で色彩的にまとまり感があった。下部に明るさを抑えた電球色蛍光灯が一つ入っており、光のグラデーションがかかって綺麗だ。看板の高さが絶妙で、人の頭で視線を遮られることもなく、廊下の端まで一度に見渡せることができる。さながらヨーロッパのファッションストリートのようだ。ギャレリアにある大部分の店舗は高級感を出すために、ハロゲンライトや電球色蛍光灯など色温度の低いものが多用されており、それが統一感につながっていた。

2つ目の光の英雄として、吹き抜けの柱の太さを利用した小さなスペースの展示空間を挙げたい。ここでは色温度、輝度がともに高い白色LEDが用いられていた。青白い光が展示されているガラスのオブジェの魅力をさらに引き出している。なおかつ店舗とは違う色温度なため、ここだけがあたかも違う空間として人の視線を引きつける効果があった。

全体的に良いといえるのだが、細部をみると、間接照明でありながらクリアランスが小さく光源が露出している部分や、光壁の奇妙なムラ、過剰なダウンライトの数、光天井の光量の多さなど犯罪者はそこかしこに潜んでいた。これには施工時の問題もあるだろうが少し甘さを感じた。やはり照明デザイナーとしては「神は細部に宿る(ミース・ファン・デルローエ)」、この言葉を実行したい。

○藤井茂紀団員
私にとっての光の英雄は、ミッドタウンの東側に広がる檜町公園の闇である。
かつて江戸の名園「清水亭」として名をはせたこの由緒正しい公園は、今もひっそりと闇の中に残っている。和風の休憩所から見る池の水面にはミッドタウンタワーが映りこみ、ミッドタウン側から眺めれば水面には休憩所がひっそりと映りこむ。
現代的な高層ビルと伝統的な休憩所の佇まいを映しこむ池と、それを囲む闇が印象的であった。
光の犯罪者は、いくつかの“無駄な眩しさ”だ。
気持ちのいい空間であるからこそ照明のディテール処理の荒さに目が行ってしまう。リッツ・カールトン横の歩道橋では木のライトアップが上部を横切る通行人を直撃しているし、歩道橋の天井をアップライトしている照明器具も隠れきれずに顔を出している。水平面照度が抑えられて間接光が気持ちのいい空間だからこそこういった無駄な眩しさを一掃してほしい。

○安田真弓団員
今回の街歩きが初参加です。
まず英雄についてですが、地下から地上に上がるエスカレーターの空間は水とあかりの相性の良さを感じました。
昼間は自然光が入ってくる空間に夜は月あかりが差し込んだら綺麗だろうな・・と思いました。都会の真ん中・六本木でそれが可能になってほしいものです。もう一つの英雄は緑のオープンスペースで期間限定で開かれていたカフェです。お店が出て、人が集って、楽しそうなお祭りのような雰囲気が好きです。
次に犯罪者についてですが、明る過ぎで「こんな照明の数は必要なのだろうか?」と思った所がいくつかありました。プラザに置かれた彫刻付近は撮影かと思うほど明るく、大人な雰囲気とは言いがたい状態でした。
また、建物の周りにたくさんの種類の樹木があって良かったのですが、夜に光を当てられておらず、残念に思いました。

○古川愛子団員
私が光の英雄として挙げたい点は、水平面を低照度に抑えながら、天井面を間接で照らしたり、鉛直面に面発光のサインを配したりと、照度以上に明るく、空間の広がりを感じさせる光の使い方がされていたギャレリアの共用通路。
そして、光の犯罪者にはやはり日本庭園にあふれるグレアの大群だった庭園灯の羅列と巨大な非常用ポールを挙げたい。昼間は何時間でも居たくなるような美しい庭なだけに日が沈むと光がそれを台無しにしてしまうのは非常にもったいない。
六本木ヒルズに続いて第二の「六本木のランドマーク」として誕生したミッドタウンは、照明においてもヒルズとは明確な差別化を図ってほしかった。
5年ほどのタイムラグがあったにも関わらず、ミッドタウンに新鮮さや発展した技術、オリジナリティーが感じられなかったのが残念。

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