連続実践講座

vol.12 地下空間のサイコロジー – 港 千尋(写真家・評論家)

Update:

連続実践講座 あなたも照明探偵団

港 千尋 (写真家・評論家)
~日本の地下には照度はあるが景色がない。
陽の当たらない地下だからこそ、照明デザインはサイコロジカルな視点が必要だ~

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一時期過熱した「ウオーター・フロント」に並び「ジオ・フロント」と世間を賑わした流行語もいつしか耳遠いものとなってしまった。今回の講座は、圧倒的に「無味乾燥な」イメージの強い地下空間は、どうすれば快適な空間になるかを語ろうというものだった。
西欧圏での生活の長い港氏は、日本と西欧の地下世界に対する根本的な概念の違い、つまり石の文化と土の文化の違い、そしてキリスト教義における地獄の地下世界観について語り、また、パリに棲息する地下愛好家とでもいうべきカタフィルの存在を紹介、日本の地下には色気がない、ともコメントした。
今や地下も地上も空間感覚としてさほど違いを感じなくなっているが、地下が地下であるところの意味をもう一度考えながら、均一に明るく照らす、という観念から脱却して、光でなく影をどう見せるか、原初的な闇の記憶を取り戻すことにより、地下空間のデザインは全然違う意味を持って来るのではないか。

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