探偵ノート

第002号 – こどもワークショップに期待していること

Update:

コーヒーブレーク: 面出さんと私
Interviewer: 東悟子

1歳児でもその眼差しは真剣@江戸東京たてもの園

こどもワークショップの様子

囲炉裏端でのお話会@江戸東京たてもの園

子宝湯の前で@江戸東京たてもの園

東 私はLPAに入社する前は、小学校や自宅でこどもに英語を教えていて、こどもと接することが以前から大好きだったのですが、面出さんがこどもワークショップをはじめたきっかけはなんだったのでしょうか。LPA社員には、面出さんがこどもに教えるのを意外だと思った人もいたようですが。

面出 光を過剰摂取している今のこどもたちにわずかなあかりや闇を体感してほしい、純粋無垢なうちに次の世代のこども達に期待しながら、闇とか灯りだとかに対して、きちんとリセットした価値観をもたせたいということなんだけれども、その大義名分より先ずこどもに接するのがおもしろい。僕はなぜだかわからないけど、根っからこども(とか小動物)が大好きなんだよ。
自分もこどもみたいにふるまいたい、ふるまえる自由を取り戻したいというか。 僕はよく自然光に学べと言っているんだけど、それは自然光は嘘をつかないから。こどもも同じで、こどもとかわす言葉に、はっと気づかされるものがある。予想していない反応が返ってくる。こどもはしたたかだし見事だよね。

東 私が一番気になるのは、1歳の赤ちゃんでも自分で作りたいという気持ちを強く持っているのに、大人がついつい失敗しないように手をだしてしまうということ。ろうそくで行灯のプラスチックが溶けちゃったとか、うまく形にならなかったとか、どんどん失敗してほしい。そこから新たな発想が展開していって、柔軟な考えができるようになるとおもうのですが、親としては失敗しないようにしてしまう。自分で考える力をつけてほしい。

面出 こどもは成長するにつれ、社会的規範を身に着けていくけどその大人の作った規範は実はあまり根拠がないものだったりする。こどもの意外性は、実は意外でもなんでもなく、大人の間違った認識を正してくれることがたくさんある。行灯つくりでやっちゃいけないことはただ一つ、行灯を燃やしてしまうということだけでしょう?それだけ注意したら、後は徹底的に自由なんです。

東 うちの息子は、「照明探偵団なんだから夜の街を探偵して周りたい、英雄と悪者を探して周りたい」といっていましたが。今後面出さんがやっていきたいワークショップはなんでしょう?

面出 ああそう、僕にはまったくそういう発想はなかったね。こどもが夜の街を一緒に探偵する…。面白いかも知れないね。いままではランタンを作るのを軸にしてやっていたけれども、思い切って夜の街にでるのもあるし、未来の都市夜景を皆で作るなんていうのもいいかもしれないね。みんなで協力しながら、ひとつの作品をつくる。共同制作は一回でやるのは時間的にきびしいので、3回シリーズなどの連続でやってもいいし宿題をだしながらすすめてもいいかもしれない。
それと、江戸東京たてもの園でやった行灯作成、夜のたてもの園めぐりと闇のライトアップニンジャの組み合わせもとても良かったね。前回は暗い林ですぐ懐中電灯をつけちゃったから、もう少し考えて、闇をちゃんと体感したいね。来年もこれは是非やりたい。
僕たちは今、こども達の力を借りて何ができるかを実験しているわけだ。このこどもとの遊びには、明かりや闇の大切さを知るための忘れてはならないことがたくさん潜んでいる。だからこれを積み重ねていくうちに、理想的なワークショップのプログラムや方法論が出来上がって、僕たちだけでなく、どこでもだれでもこども達と一緒に灯りや闇の大切さを学習することができる。そのためのワークショップ教本みたいなものを作りたいね。 だから、毎回「楽しかったね…」という当たり前の感想だけでなく、こども達へのインタビューや感想なども含めて、ワークショップの内容やプロセス、そして結果をきちんと記録に残すことも大切になるでしょう。もう既に5回やったんだっけ? 子供たちが行灯を作るだけでなく、そのためのデザイン案を描いたり、設計図を作ったり、デザインの意図を文字にしたり…ということもいいかもしれないね。そのように記録に残しながらワークショップを20回ぐらい重ねれば、大変な成果になると思うよ。

東 来年も楽しい企画を実施していくのと同時に記録をまとめ面出さんが言われているようなワークショップのレシピをたくさん製作していきたいと思います。 今日はありがとうございました。

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