探偵ノート

第021号 – 「働くこと」とは

Update:

コーヒーブレーク: 面出さんと私
Interviewer: 鐘 雨航

テーマ:『働くこと』について

鐘:今日のテーマは「働くこと」についてです。社会人になってそろそろ4年が経ちますが、いつも「なぜ働くのか」といろいろ考えていました。実は大学院まで行った理由の一つは、働きたくないからというより、働く理由がよくわからなかったから。時間的にはまだ逃げられる余裕もあったので大学院に逃げました。

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職務中の鐘

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真剣に食器を洗う

面出:大学院に進学したのは働くまでの執行猶予ということだったのですね。

鐘: そうです。執行猶予ですね。面出さんにも同じ思いはありましたか?

面出:ぼくは若い頃から働くのが好きな人間だから、働くことに何の疑問もなかったけれど、大学院に行ったのは、四年間ですぐ働いちゃうと何かいけないかなと思ったから。

鐘:大学の4年間はあっという間で、人生を考える時間を作れませんでした。大学院に入って、すぐ仕事を探さなきゃという現実にぶつかって、それで就職活動を始めました。面接でよく聞かれたのは「あなたにとって仕事とは?」という質問でした。その時その場できれいごとを言ってなんとか対応できましたが、働きだした5年後、10年後の自分を想像してみることができませんでした。今後のモチベーションという話になると、原点にもどって考える必要があるので、そもそも働くこととは自分にとってどういうことなのかを改めて問い始めました。

面出:古い日本的社会通念には男性は仕事で女性は家を守る、いわゆる家事に集中すればいいという考え方もあるじゃない? 半分くらいの日本の女性はそれもいいかな、と思っているような気がする。私はそれナンセンスだと思うけど。中国の女性はけっこう家庭を持っても働くじゃない?

鐘:働きますが、家に入ることを考えている女性も多いかもしれません。

面出:女性だけじゃなく、男性だって一生暮らせるだけの財力さえあれば、働かなくてもいいのかなと思う人もいるでしょう。お金を持っているから一生働かなくてもどうにかなると思う人に、大した奴はいないよ。働くことは素晴らしいこと、生き甲斐であって欲しいね。

鐘:面出さんにとって仕事はとても楽しいこと、もちろん辛いこともあったと思いますが、辛いことも含めて楽しい経験、ということですか。

面出:今まで働きたくないと思ったことがない。たまたま私たちはデザイナーという職種で、人のためにもなるし、常に新しいことにチャレンジして自分を進化させないと成り立たない職業なので、非常に挑戦的でもある。私たちはとても恵まれていると思う。

鐘:仕事しているうちに自分を磨いてこられたということでしょうか?

面出:磨くことができたかどうかわからないけど、自分が年を重ね経験を積むことに意味がある。例えばレストランで皿洗いの仕事をする場合、「洗えばいいんだろう」みたいになるじゃない? 私だったら、どうやったら効率よく皿が洗えるか、美しく洗えるか、楽しく洗えるかを考える。

鐘:相当仕事が好きな人間じゃないとそこまでできないと思います。私は面出さんのように仕事が大好きな人間になれないかもしれませんが、いろいろなことに興味や好奇心を持ってしまうようです。
LPAで働こうと思ったのも、半分以上は好奇心のおかげだと思います。LPAでまだ10ヶ月ですが、たくさんの刺激を受けつつ、自身の成長を感じ、プロジェクトコーディネーターの仕事を自分なりに楽しんでいますよ。長い時間をかけて交渉してプロジェクトを成立させた時の喜びは何より気持ちいいです。
面出さんは大学院を卒業してからすぐ自分の好きな仕事に就いたのでしょうか?

面出:最初は環境デザインをやりたかったんだけど、当時そういう仕事まだどこにもなかった。「君は、照明デザイナーになれ」と先生に言われて、「照明デザイナーなんて変だな」と思いながら入った時も、その仕事に自分が合うと思わなかった。だけど就職したからには、与えられた仕事を楽しもうと努力する。そうすると楽しいことがたくさんあるわけ。だからどんな仕事であっても、工夫すれば面白くなる。楽しんで仕事する方法はどんな種類の仕事にもあるじゃないかと思う。

鐘:なるほど。何事もこなせるかどうかはモチベーションで決まるということですね。モチベーションは物事に興味があるかないかで決まると今までずっと思っていました。興味のないことを工夫して好きになり、つまらないと思うことを工夫して楽しくすること、これから違う角度から考えながら仕事と向き合ってみます。

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