照明探偵団通信

照明探偵団通信VOL68

Update:

発行日:2014年12月18日
・照明探偵団アニュアルフォーラム 2014 in Madrid(2014/10/02-10/05)
・第 50 回街歩き:銀座(2014/10/24)
・第 49 回研究会サロン(2014/11/04)

照明探偵団アニュアルフォーラム 2014 in Madrid

2014.10.02-10.05      服部 + 祐介 + 三宅博行 + 東悟子 

11 回目となるアニュアルフォーラム。今年の開催場所はスペインのマドリード。古い歴史をもつスペインでのフォーラムのテーマは〝NEW CITY_NEW PEOPLE_NEW _ LIGHT”。 現 地の人たちとマドリードのあかりの現状と今後について議論しました。

今回で 11 回目となるアニュアルフォーラムはスペインのマドリードで 10 月 2 日から 4日までの 3 日間開催されました。テーマは〝 NEW CITY_NEW PEOPLE_NEW”。マドリ ード在住の探偵団メンバーイグナッチオの提案で『今の明かりとこれからの明かり、そして光・社会・人とのかかわり』についてを語り合うことを今回の主題と設定。世界各地から集まった探偵団メンバーが主体となりマドリードの学生と、瞬発力と体力勝負の 3 日間となりました。

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シンポジウムの様子

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プレイベントトークショーの様子

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会場となったInitucion Libre de Ensenaza

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オリエンテーションの様子

プレイベントー Talk Show

マドリード在住の様々なジャンルのアーティスト、デザイナー、クリエーターと 4 名の照明探偵団員が光について各自 10 分のミニトークを行いました。
古い鉄道の倉庫をギャラリーに改築した特徴的で雰囲気のある場所が会場となり、満員の人と熱気に包まれた熱い 3 時間のトークショーとなりました。

Day1

オリエンテーション
今春完成したばかりの真新しい施設Institucion Libre de Ensenanza を お借りし、2 日間のフォーラムがスタートしました。参加者のほとんどは Masterdia Lighting Design の学生。
探偵団や団員の紹介から始まり、街歩きの目的、方法などを説明。その後参加者は 4 つのチームに分かれ担当の調査エリアの確認を行いました。事前にエリア視察を行った学生の解説を聞き、その環境下での光の英雄と犯罪者の定義や予測される事柄について話してから、街歩きに出発。各班、さまざまな目標を持って出かけました。 ( 東 悟子 )

街歩き

Team1:Triball
Team1 は、面出団長を筆頭にドイツからAndeas Schulz 団員を向かえ、5 人の学生とTriball エリアを調査しました。Triball はグラン・ビアとフエンカラル通りの周りに広がるにぎやかな通りで形作られる三角形のエリア。マドリード内で忘れ去られてしまっていたこの地区を再生しようという企業家グループの活動によって、若手デザイナーの台頭と多角的な空間を目指す新しい流行発信地区に生まれ変わったという経緯があります。
学生達からそのような歴史の解説を受けた後、地図を広げて街の様子を見て歩きました。陽が傾くにつれて人は増え、午後 8 時を過ぎると街灯が点灯。クラシックなデザインを施され街に溶け込んでいた街路灯からは演色性の低いナトリウムランプの光が放たれ、街は橙一色。照度計は街灯直下で軒並み 200Lux を超え、必要以上の明るさ。そのような街路の光環境の中、レストラン、バル、ブティックなどの店舗は各々工夫を凝らした照明をデザインしていました。興味深かったのは、学生達がこの街路は明るくて安全で街に貢献しているので、正当な光環境だと主張したこと。街路にテーブルを出してダイニングしているところの料理や、昼には爽やかな街路樹が演色性の低い光環境で色味を失っているので、そこは改善の余地があるだろう、しかし、街路灯は街がこのようにヒップなエリアとなる前から存在しているので、この街路灯を犯罪者と言い切れるのか、といった議論になりました。                   ( 服部 祐介 )

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Team1が担当したエリア

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各班の街歩きの様子

Team 2:Tetuan
私たちの街歩きエリアはマドリード中心部から少し離れたところで、20世紀初頭から大工や鍛冶屋のような職人が住んでいた場所。ナトリウムランプのオレンジ色の街路灯が照らす通りで、メンバーは光の英雄を探すのに苦労をしました。その中でも、特徴を出そうとしてカラーライティングを使用しているス ーパーや建築を英雄にあげ、照明で何かしようという心意気が英雄だという意見を採用してチームの英雄が決定。犯罪者には暗すぎる通りや、色が表現できていない演色性の悪い街路灯が挙げられていました。                   ( 東 悟子 )

Team 3:The Casa de Campo
The Casa de Campo(田舎のお家)はマドリードの中央西部に位置する大きな都市型公園。1031 年までこのエリアは、王族がハンティングする場所でした。1963 年にマドリ ード市所有となり、大変人気のある公園になりました。この緑豊かなエリアは 1750 エーカー以上にも広がり、周辺は忙しい街に囲まれています。私たちの班はその中にある人造湖周辺を調査しました。
The Casa de Campo の地下鉄駅から街歩きをスタートし、大きなプラタナスの通りを抜けて、湖へと向かいました。3 人のチームリ ーダーと 6 人の好奇心旺盛な学生と一緒に光の英雄と犯罪者を探索しました。調査開始を始め、私たちはが光の犯罪者しかみつからない状況に戸惑いましたが、よく周辺を観察し意見を交わし話し合ってみるうちに、面白い点に気付き、湖の周りのエリアをいい照明環境に改善する提案が浮かびました。
街歩きの終点は、湖の側のレストランでのおいしい夕食。私たち全員がこの街歩きに触発され、参加した学生はシンポジウムで面白い提案を発表してくれました。
                 ( アレクサンドラ )

Team 4:AZCA
ヤン氏、クリストフ氏、三宅が引率する第4チームは、市の中心部北側に位置する AZCAへと向かいました。この地域はマドリッドの金融の中心で、超高層ビルが集まってオフィスが入居するビジネスエリアとなっていますが、同時にレストランやショッピングのできる複合施設も並んでいます。エリア全体が1964 年に承認された開発計画に沿って開発されているため、それぞれの建物の足元は連続的な広場や公園でつながれています。ほとんどの照明は高圧ナトリウムのポール灯で、オレンジ色に包まれていました。
チームが1番の「光の英雄」に選んだのは、ある広場の横に立つビルの窓に演出された青色のアッパーライト。建物や広場のスケールが巨大で、照明も一定のピッチで立つポール灯にたよっているためにどうしても無機質な印象になりやすいこのエリアの中で、青色に光る窓は非常に目立っており、賑やかさや安心感を演出するのに一役買っていたことが高い評価につながりました。
逆に犯罪者に選ばれてしまったのは影。公園が立体的に組み合わされていましたが、下をくぐる側に照明がない事が多く、完全に真っ暗な中をあるくことになり、しかも落書きなどもところどこにあり、通るのに不安を感じます。近年治安の悪化も懸念されているとのこと。この部分に対しての学生たちの提案は、下から天井面を照らしあげる案であり、単に照明をつけて地面の照度を出すのではなく、鉛直面の輝度を与えて空間としても明るさを重視する手法でした。また周辺の眩しいポールだけの公園部分にも、木へのアップライト、腰壁部分の間接照明、ベンチ下の照明など、もっと目に入ってくる要素を増やす提案が活発になされていました。

Day 2: グループディスカッション

翌朝、それぞれのグループで街歩きの結果をまとめ、フォーラム発表への準備を行いました。それぞれの感想を共有し、エリアで見つけた光の英雄と犯罪者をピックアップし、どこが良いのか、またどこが悪いのか、そしてどうすればより良い光環境にすることができるのか、時間をかけてじっくりとディスカッションを行いました。                                   ( 三宅 博行 )

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グループディスカッションの様子
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シンポジウム

プレゼンテーションの準備を終えるとホールに集合して、フォーラムが始まりました。それぞれチームの学生が担当したエリアについて、「光の英雄と犯罪者」を見つけだし、さらに犯罪者については改善策を発表しました。プレゼンテーションが終わると、パネリストからは限られた時間の中で内容のある発表を準備した学生達に賞賛の拍手が送られました。各チームが共通して苦労したのが「英雄」を見つけだすことだったようで、マドリードの光環境は改善の余地が多分にあると全員に共通認識ができました。その後、コアメンバーが壇上に上がりパネルディスカッションがスタート。マドリードという都市の特徴や魅力が夜には見つけることができないことは否めないが、照明だけで都市環境を改善できることは限られていて、人を中心としたコミュニティーと生活のスケールが計画されていることが大前提にある、それは行政を巻き込まないと始まらないことだという議論になりました。また、テクノロジーの発展に恩恵を受けて急成長を続ける LED 照明やその制御技術は、確かにエネルギー問題の糸口になっている反面、それは数字だけを追ってしまう傾向にあり、そのテクノロジーが人の感情や生活にもたらす影響を考える側面がおざなりにな っているのではないか、LED の時流に乗っか ってはばからない照明デザイン業界に警鐘を鳴らす場面もありました。終始緊張感のあるフォーラムでしたが、その後はイベリコハムとスペインワインでフォーラムの成功を祝い、アフターパーティーのホールは陽気な笑い声で包まれてマドリードの夜は締めくくられました。
                                          ( 服部 祐介 )

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会場からの質問を話し合う探偵団メンバー

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チーム発表
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会場からの質問に回答するJun団員

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発表に対してコメントするChris団員
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会場からは活発な質問がとんだ。

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エクスカーションの様子。ガラス工房にて。

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無事今年のフォーラムも終了

Day 3: エクスカーション to La Granja

フォーラム翌日、一行はフェリペ 5 世の離宮、ラグランハ宮殿を訪れました。マドリッドより少し肌寒い秋の空気の中バロック様式の宮殿と庭園を見学。宮殿に付随した歴史的なガラス工房で見た、技術の発展と時代ごとの工具たちの展示は特に印象深く心に残っています。 ( 三宅 博行 )

今回のフォーラムでは各地から集まった探偵団員と現地の参加者とのコミュニケーションがよくとれ、質疑応答も活発で、慌ただしい中でも、ディスカッションに長い時間をとることができたように感じました。シンポジウムには行政の方も参加され、発表で提案された内容を持ち帰る、と言われていたとのこと。このフォーラムをきっかけに照明を考える機会が増えることを期待しています。( 東 悟子 )
  
  
  
  
  
  

第 50 回街歩き:銀座

~ミクロとマクロの視点で銀座通りの特徴を調べよう!~
2014.10.24       西垣祐弥 + 黄 思濛 + 玉野有花

照明探偵団 2 回目となる銀座での街歩き。前回の2008 年から 6 年。その間に何がかわったのか、何が変わっていないのか。今回はメイン通りの中央通りではなく、それ以外の東西 4 本、南北 6 本の小路を歩いてきました。

昨年バスツアーで二階建バスの上から普段とは違う視点で夜の銀座を視察しましたが、今回は更に視点を変えて「裏銀座」をミクロとマクロの視点から観察して来ました。晴海通りや中央通りにはない個性的な光が見られる事を期待しつつ、色温度マップの作成という課題を各班に出し、通りごとの特徴が色温度で語れるかどうかを試してみました。

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街歩きマップ。地図上に違う色のシールを張り、色温度の違いを表した。

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金曜日夜のにぎわう和光前で集合

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色温度調査の説明

ビルに写り込んだ看板の光
ビルに写り込んだ看板の光

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袖看板が特徴的な並木通り

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ハイブランドのファサードの評価が高かった

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ランプが切れてしまっている街路灯を多数発見

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班ごとに評価がわかれたユニクロのファサード

1 班:花椿通り→交詢社通り→みゆき通り

私達 1 班は、花椿通り→交詢社通り→みゆき通りの順に銀座を東西に横断する道路を歩きました。どの通りも照明に配慮した建物が多く、全体的には 3,000K 台の暖かい光でまとめられていました。表通りの綺羅びやかさとは異なり、全体的に落ち着いた印象を受けました。しかし、薬局やコンビニ等、色温度が5000K を超える建物が所々に存在し、これらの建物が必要以上に目立っている印象を受けました。
これら 3 つの通りの街路灯は通りごとに異なった形状をしていましたが、どれも色温度が高く、周りの店舗の照明に馴染んでいないように思えました。また、通りによっては半分近く街路灯の電球が切れていたことが気になりました。
交詢社通りでは、落ち着いた雰囲気のモダンなビルに向かいのビルの看板の光が写り込んだところがありました。これを防ぐことは不可能に近いですが、利便性を考えつつも建物同士の調和性に関して今後議論すべきことではないかと思いました。
今回私達の班では、3,000K を下回るような光で統一されていると、暖かく心地よい光と感じることができるという結論になりました。また、今回の街歩きは夜の早い時間に行われたため、店舗が閉まる深夜には早い時間とは異なる銀座を味わうことできるかもしれないということで、深夜の街歩きもしてみたいと思いました。私はまだ学生なので普段銀座の街に出向くことはあまりありませんが、今回街歩きをしてみて銀座はやはり新宿や渋谷とは異なり、高級感溢れる、歩いているだけで暖かみを感じられる街でした。      ( 西垣 祐弥 )

2 班:松屋通り→銀座マロニエ通り→銀座柳通り

2 班は松屋通り、銀座マロニエ通り、銀座柳通りの西東 3 本の通りを歩いてきました。松屋通りは全体的に色温度が高めの飲食店が並んでおり、所々 RGB の照明が店先にアクセントとして設置してありました。イタリアの国旗にちなんで白、赤、緑の 3 色の電球で階段を飾りつけしているイタリアンのレストラン等、評価はまちまちでしたがそれぞれが照明を工夫しているように思えました。
マロニエ通りはメイン通りでありませんが、高級ブランド店が並んでおり、低い色温度で統一されてました。他の通りとは違う、やや暗めのトーンとオレンジの光で高級感を醸し出していました。ガス灯通りと交わる交差点にはガス灯が左右 2 本だけ残っており、ゆらゆら揺れる今にも消えそうな炎が現代的なフ ァッションの街銀座の輝く照明にかき消されそうでした。開発により消えてしまったガス灯はその時代の思い出まで消し去ってしまった様な気がしました。
柳通りは晴海通りからやや遠めの位置にあるためか、特に照明に対するこだわりもなく、班のメンバーが足を止めるような感心が持てる照明もありませんでした。色温度は他の 2つの通りに比べて低めでまとまっている様でしたが、とくにデザイン性もなく、ただ機能照明として存在しているだけでした。
今回はとくに色温度に気を配って歩いてきましたが、通り全体に共通するような傾向は見られなかったにしろ、短いスパンでは周囲を意識しつつ色温度の協和を保とうとしている箇所があったと思います。
                          ( 黄 思濛 )

3 班:並木通り(南側)→西五番街通り→銀座レンガ通り→並木通り(北側)

3班は銀座和光前から西五番街通りにはいった所からのスタート。西五番街は、並木通りに比べると一流ブランドのショップは多くはないですが、比較的レストランや飲食店が多い通りとなっています。そのため、飲食店の店先の照明や、ビルの看板照明が目につきました。看板はビルやテナントに、字体・色ともに違っていたり、字体だけを揃える、色だけを揃えるなど様々な種類がありました。看板についてだけでも、団員間で意見が分かれ、「よい看板照明とは」というテーマだけで議論ができそうだと感じました。
並木通りは、銀座通りと並び華やかな通りであり、世界の一流ブランドが軒を並べています。外装・照明も手が込んでいて、英雄だと感じる店舗が多かったです。しかし、街灯は犯罪者としてあがりました。電球が切れているのはもちろん残念ですが、切れた電球を順次 LED に変えているため、隣り合った2つの光の色が違う、クリアー電球を使っているなど、外観を損なう光が多く見られました。店舗によっては、ショーウインドウの照明が歩道側まで照らしてしまい、光が強すぎるというところもあり、とても気になりました。私個人的には通りによって街灯のデザインが違っていたのは面白かったです。今回は、マップに色の違うシールを貼り、全体図として色温度を通りごとに見ることができたのもよかったです。銀座もメインストリ ートは輝かしいイメージですが、裏通りはメインとは違う顔があり、興味がわきました。まだまだ照明に対しての考察が未熟ですが、探偵団員のみなさんの意見を聞くことができ勉強になりました。今後もっといろいろなあかりに目を向けて行きたいです。         ( 玉野 有花 )

色温度マップを作りたい、という企画班からの提案に難しいのではないかと心配の声もありましたが、失敗していいからやってみようということになり、実行してみました。店舗からの明かりで左右されてしまう通りの色温度を調査するのは困難でしたが、銀座の裏通を細かく見ていくという試みは成功したようです。銀座はまた街歩きしたいと思わせる魅力的なところでした。           ( 東 悟子 )
 
 
  
  

ミキモト
素敵な照明も光源が見えてしまっていて残念という声も
ブランドショップが並ぶマロニエ通り、街路灯も少なく全体的に暗い
ブランドショップが立ち並ぶマロニエ通り街路灯も少なく全体的に暗い。
煌く照明に掻き消されそうなガス灯の光
煌く照明に掻き消されそうなガス灯の光

松屋通り、色温度高め、街路灯も白い
松屋通り、色温度高め、街路灯も白い
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せっかくの和光のファサードもポール灯が邪魔に
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懇親会では行ってきたばかりの街歩きレビューを行います

第 49 回研究会サロン@照明探偵団事務局

2014.11.04    岩永光樹 + 木村光

銀座で 2 回目となる街歩きの報告会を行いました。今回はただ歩くというだけでなく、色温度で銀座の各通りを特徴づけられるかという挑戦でもありました。さてその結果やいかに。

色温度マップ全体
銀座色温度MAP シールの色:オレンジ3000k、黄色3000k-3500k、水色3500k以上、シルバーRGB

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各班毎に写真やコメントをまとめ、発表

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銀座街歩きを企画、実施してくれた西垣さん
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和光前のポール灯は消灯すべきと解説している発表資料

第50回目となる街歩きは10月に銀座で開催。通りごとにどのような色温度の明かりが設えられているか、4 つの班に分かれて色温度マ ップに記録し、通りごとの特徴を捉えることを目的としました。サロンでは班が各々にまとめた色温度マップと通りの特徴、「光の犯罪者」「光の英雄」を写真とともに報告し、その結果について語り合いました。
まず花椿通り→交詢社通り→みゆき通りを歩いた 1 班はビルの袖看板やカラーライティングされたサインを例にあげ、色温度の基準として 3000K 以下で統一されていることが心地良いと感じるという結論がだされました。例外として、光が強すぎたり主張しすぎていなければ高い色温度の光もスタイリッシュな印象で良いのではとの意見も。開放的なブテ ィックやショールームの写真とともにグレアレス、周囲の環境との調和が良い光環境につながるとまとめられました。
松屋通り→銀座マロニエ通り→銀座柳通り担当の 2 班は 1 班と同様主張しすぎる光につり合いを求め、さらに裏路地の暗さに警鐘を鳴らス場面も。高級ブティックが並ぶ銀座マロニエ通りではブランド店が低めの色温度で統一感をだしている写真を例に、白く眩しい街路灯ではなくガス灯の暖かさや歩道沿いに植えられた植栽の可能性などに言及していました。
並木通り(南側)→西五番街通り→銀座レンガ通り→並木通り(北側)というルートをまわった 3 班は通りごとの街路灯のディティールに注目してまわったとのこと。効率的な街路灯でもセードの有無やガラスの素材などで機能を果たしながらグレアレスで街の雰囲気になじむような街路灯があることを報告。また、印象的な建物のファサード照明は光源が見えないようにする改善点を指摘。最後にすずらん通り→あずま通り→三越・松屋周辺→ガス灯通りを調査した 4 班は看板は白地に黒文字、または黒地に白抜き文字は高級感の演出になって良いと高い色温度の光の可能性を示していました。通り自体がレトロな雰囲気だったこともあってかライトアップを邪魔する街路灯や建物内部と外部の色温度の違いなど雰囲気を重視した指摘が多くみられました。明かり文化の変貌であるガス灯には感慨深さを感じていたようです。
各班の報告をみると、まず色温度に関して通りごとにはっきりとした差別化はされていないことに気付きます。同時に色温度を調査するのであれば平面的にとらえるのではなく、目線高さで立体的にとらえたほうが体感する色温度の調査に適していると気付きました。班ごとで意見が分かれたのは看板に関しての色温度と統一感。看板の表情は街じたいの表情に通ずるところがあるので、さらに考察を深める必要がありそうです。
またどの班も街路灯に関して言及し、ガス灯が心地よいと感じていた様でした。
日本を象徴するファッションストリート・銀座は街だけではなく、行き交う人々も時代と共に変わってきています。古さと新しさがひしめきあっているのを体現するかのように、われわれ探偵団員はガス灯のあかりに安らぎを求めたのかもしれません。  ( 岩永 光樹 )

大人な街銀座、ということで街の明かりへもある種の落ち着きを求める意見が多かったように感じました。各班の意見を聞き面白かったことは、年齢層によってその光が英雄と犯罪者、両方の意見に分かれていたこと。それは銀座のネオンやシャンデリアを、重厚感と捉えそれを銀座らしいと思うのか、昔の流行と古臭く感じるかの違いのようでした。このような論議が起こるのも照明探偵団ならではでしょうか。
いくつかの有名ブランドに対しては思っていたより評価が低かったことに驚きました。有名ブランドは各店コンセプチュアルな印象強い光が多かった為か、または高級ブランドという期待からハードルを上げているのか、街とつり合いがとれていないとの意見を招いていました。改めて独自性とは難しいものだと考えさせられます。
様々な光への意見がありましたが、銀座に残るガス灯のように今後も先進的でロマンのある光が増えてほしいと思いました。                                  ( 木村 光 )

こどもワークショップ@江戸東京たてもの園

2014.11.22  東悟子

4 回目となるたてもの園でのこどもワークショップ。今回はいつもの工作から離れ照明実験的要素を取り入れた懐中電灯ライトアップを行いました。

11 月の三連休初日、恒例のたてもの園こどもワークショップを開催しました。例年の行灯つくりとは趣向を変え、懐中電灯と 7 色のカラーフィルターを使い、「子宝湯」という元銭のをライトアップにチャレンジするのが今回の主旨。懐中電灯でどこまで建物を照らせるのか不安の中での開催でしたが、みんなで体験することに価値があると思い決行。人が溢れる会場で、大注目のイベントとなりました。

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柳の木をピンクでライトアップ

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20名のこども達が参加

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懐中電灯とフィルターを使い、自分が塗った色と比較する

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柳の木を緑でも照らしてみる

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全員のライトアッププランの前で集合記念撮影

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最後は好きな色でのライトアップ

■ライトアッププラン作成

武蔵野美術大学の学生に協力してもらい、事前に子宝湯のスケッチを作成。赤・青・黄・オレンジ・ピンク・紫・緑の 7 色のフィルタ ーを用意し、同じ色のクレヨンでスケッチ上にライトアッププランを計画します。柳の木をピンクにしたい子、銭湯の屋根を赤くしたい子、白壁を黄色にしたい子。子宝湯がみるみるうちにカラフルな色で塗られていきます。
現実では見られないにぎやかな銭湯が出来上がりました。プランが早くできた子からフィルターと懐中電灯を使い自分の絵に光を当てて早くも実験を開始。
全員のプラン作成が終わると、一人一人どこの部分のライトアップを一番やりたいかを発表。一番多用された色は赤・ピンク・青。縞々や水玉というプランもありました。
各自の発表を聞いた後、面出団長がクレヨンで塗るのと、実際に光でライトアップするのとでは色の混ざり方が違うことを説明。絵の上ではきれいな縞々や水玉ができるけれど、実際には緑と赤と青を混ぜると透明な光にな ったり、壁に色がついているとうまく色がでないことがあることを解説。実際に光の 3 原色を重ねると透明になってしまう光をみて、こども達からは感嘆の声があがりました。

■ライトアップ本番

子宝湯の屋根や壁を、7 色の光を比較しながらライトアップ。ピンクや紫で照らすと「気持ち悪い !」と叫ぶ子や「ピンクはなかなか好き」という子も。柳の木は緑で照らすのが一番人気でした。
どの子もフィルターの色と実際に照らした時に見える色が違うことに、驚いたようです。また、違う色で照らすことで建物や木の見え方が違ってくるということにも気づいてくれたと思います。約 2 時間の短いワークショップでしたが、初のライトアップ実験は大成功だったように思います。この体感ワークショ ップを通して光と陰がもつ力を実感してもらえたらと思います。       ( 東 悟子 )

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