探偵ノート

第40号 – お酒に合うあかり

Update:

テーマ『お酒に合うあかり』

Interviewer: 高橋 翔作

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高橋:今回は「お酒とあかり」というテーマなので、いつものコーヒーブレイクとは趣向を変えて、お酒を飲みながら楽しくお話しさせていただければと思います。

面出:コーヒーブレイクじゃなくなってしまうけどこういうのもいいね。

高橋:私はお酒を飲むのが好きで、お酒の場の照明も気になってしまいます。もちろんみんなでわいわい飲むときは明るいあかりが適していますが、家でうんと明るさを絞って一人で飲んでいるときは不思議と贅沢をしているな、と感じます。
わずかなあかりの中でのお酒は人をとてもリラックスさせる効果があるように思っています。

面出:一人で飲んだりするんだね。暗いところで一人で飲んで暗い気持ちにならないの?

高橋:ポジティブな性格なので暗い気持ちにはなりませんが、いろんな物事を考えたりすることはあります。それに友人を招いて同様に暗くすると嫌がれることが多くて、一人だからこそできる楽しみ方だったりします。面出さんはお酒と光の組み合わせで贅沢に感じるシーンはありますか?

面出:あなたは家ではなにを飲むの?ビール?

高橋:ウイスキーが多いですね。

面出:あーやっぱりウイスキーか。暗いところでなかなかビールは飲まないよね。
私はお酒も食事も日中の太陽の下、屋外でいただくのが一番の贅沢だと思っている。外の風に当たって飲むスパークリングワインはほんとにおいしい。太陽のもとで食べる、飲む。一番星が輝きだす薄暮れのワインもいいね。ウイスキーは基本的に食後酒だから食事に合わせる酒とはまた感覚が違いそうだね。酒の種類によって適した明るさはあるのかもしれない。

高橋:確かにそうですね。ビールやスパークリングワインは明るいところでにぎやかに、ウイスキーやブランデーなどのアルコール度数が高いお酒は暗いあかりの中でちびちび飲むのが向いていますね。お酒とあかりの相性について一般的に意識されていることは意外と多くないように思います。

面出:酒は料理に付いてくることが多いし、料理に合った酒は確かにある。
私が昔書いた『あかり楽しんでますか』という本では和食やイタリアン、中華などそれぞれの料理に合う光は異なると書いた。
和食には拡散したやわらかい光、油やグラス、銀食器を多く使っていた洋食にはハロゲンランプのような指向性の強い光が似合うように、光はその土地の食文化となじんできた。
酒と料理と照明も、それに付随するように深い関係があるんじゃないかな。

高橋:ヨーロッパでは暗いところでお酒を飲んで、哲学を考えたり、アートとは?人生とはと?ふつふつと考えているイメージが少しあります。その助けにちびちびと飲めるお酒を飲んでいたのかなと思っています。ウイスキーやブランデーなどに暗いあかりが馴染んでいるように感じるのは、そのような文化から来ているのかもしれませんね。

面出:それもあるかもしれないけど、ヨーロッパでもみんなで楽しく飲むよね。あなたもお酒を飲みながらふつふつと考え事をするの?

高橋:お酒を飲みながら、人生とは?と考えたりすることはあります。仲の良い友人と酔いながらそういう話をするのも好きですね。
ただ、以前家に仲の良い友人を招いたときに、キャンドルの灯りとうんと絞った間接照明だけの環境でお酒を飲もうとしたら、「なんで男二人でこんなムーディーな雰囲気で飲まなきゃならないんだ」と言われたことがあります。なかなか伝わらないです…
一人にしろ、友人とにしろ、暗いあかりの中でお酒を飲むといろんなことに考えが巡るようになることがあり、その感覚が好きです。ただ私自身、なんで暗いほうがいいの?と言われると、とても感覚的なものなので、それを説明するのが難しい。うまく伝えて共有できればいいなと思っています。

面出:閉じた思考には暗い環境が大切なんだろうね。私たちは昔から思考を深めるタイミングは夜だった。暗さは深い思考を育むということ、明るく影のないところに深い思考は生まれづらいというのはやはりある。酒も暗くして飲むことで、自分を深く考えるきっかけになるかもしれない。
しかし、大勢で楽しく「お疲れさま~」ってやるには明るくなければならない。影はいらないし、均一な光のほうが好まれるよね。
自身を顧みて新しい発見をするには暗さの中のウイスキー、楽しくわいわいやるには明るさの中での生ビールやチューハイというところかな。ワインや日本酒は会話の幅がひろいよなぁ。

高橋:お酒と光と会話の関係も突き詰めていくと面白そうですね。

面出:コーヒーブレイクも、酒が入ったほうが話は弾むね。

高橋:そうですね。ぜひまたお酒を飲みながらお話しさせてください。

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