2010年6月19日 夏至
総勢611名がキャンドルナイト@OMOTESANDO – Aco Avenueに参加し、表参道の街をキャンドルとLEDの光で彩りました。
ゴミ袋にブルーのLEDを組み込んだ作品です。見慣れたゴミ袋が美しい作品へと変身しました。
キャンドルとLED、ふたつの小さな光がお互いの光を引き立ててます
キャンドルの灯ったワイングラスの奥に見えるのはやわらかなケーキ型行灯。これにはLEDが使われています。見事にマッチしていました。
ワークショップで子供たちは個性豊かな行灯を制作しました。
作品名 なまえの木階段に設置された木のシルエットに子供たちが並ぶことで完成です。
行灯のイメージに合わせて衣装にもこだわっていました。灯りと共に優しく可愛らしい雰囲気が伝わってきます。
人から人へと渡される花束をイメージした作品。人の心の温かみや優しさを行灯のともしびにみたて、人と人とのふれあいや思いやりを表現しました。
キャンドルナイトフォトギャラリーをバックに監修メンバーによる鼎談を行った
原宿キャットストリート時代の映像も上映された
2010年6月19日(土)夜8時から10時の2時間、表参道でキャンドルナイトが行われました。原宿表参道エリアのキャンドルナイトは2003年の冬至から始まり、今回で10回目を迎えます。
今年のテーマは「出会い キャンドルx LED」です。何百年も使い続けるロウソクの灯火と時代の最先端光源LEDが、表参道ケヤキ道でハイブリッドに出会う…。ということを念頭に東京近郊の美大生を中心とした総勢611名のスタッフが、表参道をあたたかなキャンドルとLEDの共存するあかりでケヤキ道を彩りました。
キャンドルインスタレーション
今回のテーマは「出会い・キャンドル×LED」・・ということで今回はLEDを積極的に取り入れた表現豊かな作品が表参道に登場しました。 普段見慣れたゴミ袋とブルーのLEDを組み合わせることで通路を幻想的に演出した作品や、ワイングラスに入ったキャンドルの下をほんのりとLEDで光らせた水景の作品など、小型で熱が出にくいLEDならではの特徴をいかした作品が見られました。
作品を手がけた学生たちは街中で火を扱うことに対して様々な視点からの安全対策に幾度となく悩みながらも最後まで一生懸命に取り組みました。頑張った甲斐があり、イベント本番はどの作品も想像以上に素晴らしいものとなっていたと思います。イベント本番の2時間はまさに打ち上げ花火のごとくぎっしりと詰まったエネルギーが街を彩っていました。
(池田俊一)
キャンドルカフェネットワーク
今年は表参道沿いのカフェ23店舗にご協力頂きました。学生がデザインをしたキャンドルや、お店独自のキャンドルを灯し営業して頂きます。
学生たちのキャンドルデザインは本番の5ヶ月前からはじまりました。毎回の講評会には、各チームの代表50名が集まり、皆でひとつひとつの作品のデザイン性・安全性を確認していきます。何度も作り直しが要求されましたが、学生たちのパワーで当日にはどのお店も自信作といえる作品がそろいました。
また、昨年から作品にキャンドルのみでなくLEDも取り入れ、新旧の光源でスローな夜を演出することに取り組んでいますが、今年はふたつの光源を融合させたデザインに挑戦する学生が増えました。LEDが登場したことで、デザインの幅が広がっただけではなく、イベントを通してこれからの未来のスローな夜の過ごし方を考えるきっかけとなってくれているのではないかと思います。
(藤井美沙)
子供たちのキャンドルパレード
約40名の子供たちが神宮前小学校を元気よくスタートしました。子供たちは自分たちで作った行灯を手に持ってゴールの日本看護協会を目指して表参道を歩きました。子供たちが持っている行灯はイベントの数日前の放課後にワークショップで作った作品です。カラーセロハンやクレヨンで彩色された行灯は個性的なものばかりです。
大きな行灯を持った小さな子供たちは、表参道を行き交う人から優しい眼差しでを受けながらゴール地点の大階段に到着です。階段には「木」をモチーフにした大きな光の装飾がされてて、「なまえ」の描かれた行灯を持った子供たちは順々に階段に描かれた「木」に登っていきます。「なまえの木」と名付けられたこのインスタレーションは子供たち全員が階段の「木」に登ることで完成です。子供たちはまるで木の妖精のようで、周囲から見守る大人たちの目を楽しませていました。
(池田俊一)
オリジナル行灯
年々ボリュームを増していくオリジナル行灯企画。2010年全体のテーマである「出会い」をもとに製作した100種類の行灯を手に、約300名のスタッフが表参道の街を練り歩くパフォーマンスを行いました。
キャンドルとLED、2つの異なる光の融合体はどこか不思議な光を放ち道行く人々の目を楽しませてくれます。ひとつひとつは小さな光ですが、これらが一度に集まることで表参道各地に点在するインスタレーションやカフェ・街全体をあたたかな光で繋ぎ、キャンドルナイトを盛り上げる重要な役割を果たしていました。
行灯を通して来街者やスタッフ同士の会話も弾み、様々な「出会い」の場が生まれたように思います。あたたかな光と笑顔が絶えない二時間となりました。
(畠山美希)
まとめ
今年は原宿表参道エリアのキャンドルナイト開催10回目という節目の年。これを記念して過去を振り返る写真展を行い、イベント当日はキャンドルナイトのオープニングイベントとしてその場で鼎談を行いました。
始まりには原宿キャットストリートでの最後の開催と、表参道での開催1回目の映像を流し、監修メンバーからさまざまな思い出のコメントを頂くことができました。
多くの来場者に囲まれて和やかな雰囲気でスタートした2010年のキャンドルナイト。最後まで和やかに、滞りなく開催できたことをこの場を借りてお礼申し上げます。
来年はまたちょっと趣向の違うキャンドルナイトを行う予定ですのでお楽しみに!
(矢野大輔)