連続実践講座 あなたも照明探偵団
泉 麻人 (コラムニスト)
~真夜中まで真っ白で強力なコンビニの光に、君は狂喜するか自爆するか~
コンビニの光は何故ああまでも真っ白で強烈なのだろう。この真夜中の輝けるランドマークについて、泉氏のコンビニ風俗論と合わせて進化論を語ろうという講座。
「変わりゆくところに東京の魅力がある。たとえば50年後に、あの当時はコンビニというものがあって、夜中まで煌々とあかりがついていたんだなあ、と書けば、それはおそらく「美しき東京」となるのだ。」とは、泉氏が書かれたコラムだが、照明探偵団としては、何故、コンビニの光はこうまで画一的なのか、真夜中まで昼を再現する光は体内時計を狂わせているのではないか、オフィス照明の2-3倍も明るい膨大な光の量は必要不可欠なものか、という疑問が提出される。
会場には、コンビニで使用される機種を初めとする12種もの蛍光灯が持ち込まれ、改めてその光の強さに参加者は唖然となった。自販機と同じく増殖し続けるコンビニはたったの4半世紀の間に全国4万7千店になった。コンビニ現象(生活者の冷蔵庫であり、郵便局であり、暇つぶしの場として単身者を中心に日常生活にあまりになじんでいるにもかかわらず、コミュニケーションが存在しない、ということ)は、現在のインターネット普及に拍車をかけられ、若者のオタク化をますます進めてゆくだろう、という泉氏の予測。
パチンコ屋の様相がかなり変わってきているように、コンビニもそろそろ次のステップに脱皮してよい時期にあるのではないか。