100万人のキャンドルナイト

キャンドルナイト@Omotesando – Eco Avenue 2006夏至

2006年6月22日 夏至

candlenight_2006summer_01
キャンドルを手に子供たちが行進!

candlenight_2006summer_02
キャットストリート入口の氷を使った作品

candlenight_2006summer_03
オリエンタルバザー前の影絵

candlenight_2006summer_04
TOKYO UNION CHURCHの音符をモチーフにしたキャンドル

candlenight_2006summer_05
カフェでもキャンドルナイト

キャンドルナイト@Omotesando – Eco Avenue

6月21日夏至の夜、今年も表参道でキャンドルナイトが行われました。 元々は環境NGOが中心となって始めた取り組みですが、今回も全国で500にも及ぶイベントが行われたようです。

照明探偵団が関わるキャンドルナイトがキャットストリートから表参道に場所を変えて、今回で3回目。毎回試行錯誤を繰り返しつつ、新たなチャレンジもしています。

今回のキャンドルナイトは、表参道沿いのお店などを借りて行われる『キャンドルインスタレーション』、表参道周辺のカフェを巻き込んだ『キャンドルカフェネットワーク』、そして、神宮前小学校の子供たちによる『子供たちのキャンドルリサイクル大作戦!』の三本柱。

夜8時から10時までの2時間、同時多発的にあちこちで灯されるキャンドルのあかりが、表参道の通りに広がっていきます

子供たちとキャンドルの行進

8時からのイベントに先駆けて、子供たちの行進が神宮橋からスタートしました。手に手にしっかりと抱えているのは、1週間ほど前の図工の時間に自分たちで作ったキャンドル。それも、一度使用されただけで廃棄されてしまう運命にあったキャンドルを集めて再利用してつくったリサイクルキャンドルです。色とりどりのお気に入りのキャンドルを手に、いざ出発!

表参道が地元の小学生にとって、けやき並木はいつもの歩き慣れた通りのはず。しかし、自分のつくったキャンドルを携えて歩くという経験は格別だった様子。「見て見て!ぼくのが一番キレイ!!」、「ロウが溶けて水みたいになってるよ!」と口々に大騒ぎしながら歩きました。

キャットストリート入口のインスタレーションの点火式に参加してから、本部テントに自分のキャンドルを並べて、行進は無事終了です。ご父兄も含めて100名以上が参加して下さいました。

キャンドルがつくる風景

表参道を舞台に大学生が担当するインスタレーションが計5箇所で展開されました。 キャットストリートの渋谷側の入口には氷のキューブを並べた涼しげな作品が出現。ここでは手にキャンドルを持って行進してきた子供たちがその火を灯すというセレモニーも行われました。
オリエンタルバザー前には巨大スクリーンが設置され、影絵が行われるという粋な演出が。幾段にも重ねられたキャンドルの前のスクリーンには、大きなケヤキのシルエットが浮かび上がります。後ろのスペースに人が入るとダイナミックな人間影絵の始まりです。
すぐ近くの看護協会公開空地では階段を巧みに使って、白いコーン型のキャンドルスタンドが登場。消灯にもご協力頂いて、背景の闇がロウソクのわずかなあかりを引き立てます。
たくさんの人が交錯する神宮前交差点に位置する八千代銀行前は、透明の傘を使った作品です。葉っぱの形のメッセージカードに願いを託して貼っていく・・・というもの。キャンドルと願い、関係の深いものをうまく結びつけた作品でした。
TOKYO UNION CHURCHでは教会という場所から、賛美歌→音符と連想して、音符型の透明な瓶にキャンドルを入れて並べました。ガラスの扉に炎が映り込んで増幅され、奥までずっとキャンドルの道がつながっているように見えます。

カフェでもキャンドルナイト

今回は表参道周辺のカフェ・7店舗も巻き込んで、キャンドルナイトを行いました。 夜の営業時間中はふだんもキャンドルを点灯しているお店が多かったですが、学生たちの趣向を凝らした作品の数々を楽しんでいただくことができたのではないかと思います。
オーガニックな素材を使ったカフェでは有機野菜をかたどったもの、フルーツパーラーでは果物を使ったジャム瓶をキャンドルホルダーにしたもの、エコがテーマのお店では植木鉢に植えられたお花のようなキャンドル・・・などなど、お店の雰囲気やモットーをキャンドルというかたちで表現していきました。

世界に名だたる表参道というメインストリートのスケールの中で、ほのかなキャンドルのあかりがどれだけメッセージを伝えられるのだろうか?という不安もありましたが、訪れた人たちがひとつひとつの作品を巡りながら楽しんでくれている様子を目にして、ほっとした夏至の夜でした。

(田沼彩子)

おすすめの投稿