照明探偵団通信

照明探偵団通信 vol.145

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発行日: 2025年 12月 25日
・照明探偵団倶楽部活動 1 / 都市照明調査:オーストラリア、パース(2025.10.28-11.01)
・照明探偵団倶楽部活動 2 / 都市照明調査:中国 西安(2025.11.06-11.09)
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都市照明調査:オーストラリア、パース

西オーストラリアの都市照明と自然光
2025.10.28 – 11.01 Hongna Chen + Puyu Wu

キングスパークから見下ろすパースの夜景

今回は、西オーストラリアの地域文化や自然景観が照明環境にどのような影響を与えているかを探ることを目的に調査した。 特に、この地域の地理的な遠隔性が、独自の照明デザインを生み出すきっかけになったのかという点に注目し、パース市内と周辺の自然エリアで現地調査を行った。

■地理的にみたパース
西オーストラリア州のパースは、「世界で最も孤立した大都市」としばしば称される。その理由は、西にはインド洋、東には広大な砂漠地帯が広がるという極端な遠隔性にある。他の主要都市との距離は、ダーウィンから約4,000km、アデレードから2,700km、さらにシドニーやメルボルンといった東部の主要都市からは3,000km以上にも及ぶ。こうした「陸の孤島」ならではの独特な夜景が、今回の調査の主眼である。

エリザベス・キーの夜景

■パノラマ夜景
パースの街並みを一望できる場所として、市内で最も大きな公園、キングス・パークを訪れた。地元の人々に人気のレクリエーションスポットであるこの公園では、多くの人々が思い思いに夕刻を過ごしていた。我々も展望スポットに陣取り、夜の訪れを待った。
陽が落ちると、パースの照明構成が眼下に浮かび上がる。高層ビルが立ち並ぶCBDエリアはクールホワイトの光の塊として際立ち、対照的に地上の通りは温かみのあるイエローの街灯が規則正しく並んでいる。川辺のわずかな明かりに縁取られたスワン川の姿も確認できた。何よりも目を引いたのは、市街地の光が途絶えた瞬間に訪れる圧倒的な闇である。光の広がりがすぐさま深い暗闇に飲み込まれていく様子は、この街の地理的な隔たりを何よりも雄弁に物語っていた。

■都市夜景の現状
後日、エリザベス・キーやレーガン・スクエアを含む、市内の商業中心地とウォーターフロントの照明調査を行った。
ウォーターフロントの照明は、驚くほど控えめなものであった。平日・週末を問わず、埠頭の輪郭をなぞるような最小限のライン照明が施されているに過ぎない。対照的に、商業中心地は非常に活気に満ちており、色鮮やかな光のビームが街に賑わいを添えていた。道路を照らす標準的なハイマスト照明に加え、商業施設から漏れる多様なカラーライトが融合し、ダイナミックで祝祭のような高揚感のある夜間環境を作り出していた。

■都市部の照明構成
夜のパースを観察して見えてきたのは、ゾーンごとに役割を明確に分けた、極めて構造的な照明デザインのアプローチである。
商業地区では視覚的な表現が大胆に許容されており、色鮮やかな光のビームやダイナミックなプロジェクションが、街に活気ある表情を与えている。しかし、そこからCBDのオフィス街、さらに居住区へと足を進めるにつれ、明かりは段階的にその静けさを増していく。これらのエリアでは、照明は必要最小限の機能的なものに限定されていた。ネオンや装飾的な明かりは一切排除されており、実用性と光害の抑制を明確に優先させる姿勢が読み取れる。

■西オーストラリア州立美術館(AGWA)
市中心部のパース・カルチャー・センター内に位置するAGWAは、誰もが自由に入館できるオープンな美術館。この一帯には州立図書館、パース現代美術館(PICA)、博物館が集まっているが、訪問時は博物館が改修中であったため、今回の調査はAGWAに焦点を絞って行った。
館内では、写真、絵画、インスタレーションという3つの異なる展示を詳細に観察した。そこでは、それぞれの作品の性質に合わせ、緻密に計算されたライティング戦略と配光角が採用されていた。
人間味あふれるテーマを扱った写真展では、均一で柔らかな光が空間全体を包み込み、穏やかな鑑賞環境を作り出していた。対照的に、表現豊かな油彩画の展示では、色温度を低く抑えた暖色系の光と控えめな周囲輝度が採用され、作品と深く向き合う内省的な体験を促していた。また、インスタレーション作品においては、作品ごとにライティングがカスタマイズされており、薄暗い空間の中に鋭いビームが作品を浮かび上がらせる手法がとられていた。
特に目を引いたのは、間接照明を駆使したテクニックである。光をキャンバスの白いエッジに沿わせるように照射することで、額縁そのものが発光しているかのような効果を生み出し、作品が壁面から浮き上がっているような錯覚を与えていた。展示照明に対する、深く独創的なこだわりが感じられる手法であった。

■西オーストラリア大学 (UWA)
UWAはその比類なきキャンパスの美しさで知られ、オーストラリアで最も絵になる大学の一つと称されている。その建築的アイデンティティを象徴するのは、ロマネスク・リバイバル様式のアイコンともいえる砂岩造りの校舎、壮大なアーチ、そして静謐な回廊に囲まれた中庭である。
キャンパスに足を踏み入れ、まずは建物と周囲の環境を外観から調査した。なかでも際立っていたのは、六角形の花びらをモチーフにしたファサードを持つ「EZONE学生センター」。ガラスのカーテンウォールと黄金色の建築エレメントが織りなすデザインもさることながら、内部に足を踏み入れると、ドラマチックな吹き抜け空間がダイナミックで魅力的な体験をもたらしてくれた。
UWAでの調査を通じて強く印象に残ったのは、歴史的遺産と自然光が実に見事に調和している点である。多くの建物に共通する高い天井や、豊かな日光を採り込む全面窓、そして木製のパネルが設えられた講義ホールといった古典的要素は、学問の伝統と厳かな品格を漂わせていた。
試験に臨む学生たちの姿や、図書館で自習に励む光景も目にしたが、そこでは大きな窓から自然光が惜しみなく注ぎ込んでいた。その柔らかな光は、建築のディテールを際立たせるために緻密に設計された、温かみのある間接照明と溶け合うように混ざり合っていた。主張しすぎない控えめな照明と古典建築の融合は、思索を深めるのにふさわしい、穏やかな学習環境を作り出していた。

■セント・ジョージ大聖堂
パースの中心部に位置するセント・ジョージ大聖堂は、ゴシック・リバイバル様式のランドマークである。外観を特徴づける印象的な砂岩のファサード、尖頭アーチ、そして高くそびえる尖塔は、ゴシック様式特有の荘厳さと垂直ラインを強調した意匠を鮮明に描き出している。
日中に訪れると、聖堂内では数人の参拝者や見学者が静かに祈りを捧げ、あるいは思索に耽っていた。この機会を利用し、インテリア照明の事前調査を行った。
一歩足を踏み入れると、静かで神聖な空気に包まれる。内部は伝統的なバシリカ様式の構造で、細身の石柱が高いヴォールト天井を支えている。ステンドグラスから差し込む柔らかな光は、緻密に配置された人工照明と溶け合い、精巧な木彫りや記念碑、そして祭壇を彩る装飾の数々を美しく浮かび上がらせていた。時が止まったかのような静けさと、圧倒されるような神々しさを感じさせる空間であった。
日没後、夜間照明を記録するために再び大聖堂を訪れた。巧みに配置されたスポットライトがゴシック様式の細長い外壁を照らし出し、高く伸びるラインと建築のディテールを際立たせていた。ファサードを包み込む温かいアンバー色の光は、日中に感じた荘厳で神聖な雰囲気を、夜間も損なうことなく再現していた。この手法は、現代の照明技術がいかに歴史的遺産への敬意を保ちつつ、夜という時間帯にその新しい魅力を引き出せるかを見事に示している。(Puyu Wu)

■街路照明
パースの街路照明は場所によって様々であり、都市全体としての統一感には欠けている。

1. ウォーキングストリート
多くの店舗が立ち並び、歩行者が行き交うこの通りでは、光源を上部の反射板に当てる「間接反射照明」が採用されている。照明柱の高さは5m、設置間隔は10mであり、照度を計測したところ、ポール直下で140ルクス、幅6mの道路中央部で69ルクスを確保していた。さらに、各店舗の軒先から漏れる明かりが、通り全体の明るさを補っている。調査時はちょうどハロウィンの時期であったため、祝祭感を演出するプロジェクション・マッピングも映し出されていた。
一方で、樹木に取り付けられた照明器具も見受けられたが、点灯はしていなかった。照明として機能していない器具は、景観を損なう要因となるため、撤去すべきではないかと感じた。

2. メインストリート
沿道の建物では、ファサードにカラー照明とホワイト照明を組み合わせた演出が頻繁に見られる。これは特定のイベント期間に限ったことではなく、日常的に行われているものだ。おそらく、「陸の孤島」というパースのイメージを払拭し、都市としての活気を演出するための計画的な戦略であろう。

3. パークストリート
パークストリートの照明は、片側のみに37m間隔で設置された高さ8mのポールライトによって構成されている。反対側では、広大な平原の先に広がる都市の眺望を遮らないよう、ポールライトに代わりに地中埋込型のアップライトが樹冠や幹を照らし出している。照度計測の結果、ポール直下で34ルクス、道路中心線上で15ルクス、平均25ルクスであった。
特に印象的なのが色温度の鮮やかな対比である。車道には3000K、樹木には5000Kを採用することで、それぞれの機能ゾーンを効果的に際立たせている。温かみのある光が車道を優しく包み込む一方で、寒色系の光が樹木の存在感を強調し、静かで心地よい空間を作り出していた。その光は決して刺激的なものではなく、全体として調和のとれた、安らぎを感じさせる輝きを放っている。思わず立ち止まって、夜のひとときを楽しみたくなるような、そんな魅力的な環境であった。

4. ストリート・コートヤード照明
多くの街灯は、隣接する建物の建築様式に調和するようデザインされている。これらの一つひとつに個性がある照明器具が、都市としての文化的な品格をよりいっそう高めている。

ストリート・コートヤード照明

■自然光
パース周辺には豊かな自然環境が広がっており、一部の地域は「星空保護区(ダークスカイ)」に指定されている。こうした原生地域において、政府は観光や夜間経済の活性化を目的とした過剰な照明設置を避けている。代わりに、選定された特定の場所においてのみ、必要最小限の機能的な明かりを維持するにとどめている。
私たちは自然光の調査地として、ピナクルズ砂漠を選んだ。開放的な地形でガイド付きツアーも整備されているこの場所は、専門的な観測や星空鑑賞に適している。徹底した光害対策のおかげで、月光が鮮明な影を落とし、肉眼でも数えきれないほどの星々を仰ぎ見ることができた。それは、自然の光が持つ静かな力と魅力を、改めて強く実感させる体験であった。

■まとめ
今回の調査を通じて、この「孤立した」都市のベールを一枚ずつ剥がしていくように、その奥底に息づく、深く結びついたコミュニティの姿を見出すことができた。パースの照明デザインは、人々の心地よさを最優先に考え細部まで丁寧に整えられている。間接照明を駆使した技法によって不快な眩しさを抑え、穏やかで安らぎのある視覚環境を作り出していた。一方で、通りを彩る鮮やかな光のアクセントは、まるで街の鼓動のように活気を与えていた。それは、地理的な「孤立」が決して「寂しさ」を意味するものではないことを証明している。
しかし、この街に真の生命を吹き込んでいるのは、何よりもそこに暮らす人々との触れ合いであった。私たちは、交わされる会話の端々から、心からの温かさと親しみやすさを感じることができた。パースの照明デザインには、こうした人々の精神が反映されているのだろう。それはこの街が持つ優しさと温もりをそのまま体現し、訪れる人々を包み込むメッセージとして機能しているのである。(Hongna Chen)


都市照明調査: 西安、中国

新開発エリアのムスリム街
2025.11.06-11.09 Quratuaini Jamil + Xu Sunny

今回の調査は、西安のムスリム居住区を対象に、その宗教・文化・都市計画的背景がどのような特徴を持っているかを探ることを目的に行った。特に、歴史あるこの地区が、市内で進む近代的な街づくりとどのように融合しているかに注目した。

ムスリム街バザール正面のプラザ

■ 照明調査概要
人口1,290万という巨大な規模を誇り、そのうち4.45%が都心部に集中する西安は、中国屈指の歴史文化都市である。この街は今、伝統と現代を鮮やかに織り交ぜる都市計画を推し進めている。街が誇る歴史的資産を近代化のニーズと調和させつつ、重要な文化的エリアを細心の注意を払って守り抜いているのだ。
その象徴的な存在がムスリム街であり、今なお息づく生きた遺産、民族の多様性、そして伝統的な都市の骨組みを保存する上で、極めて重要な役割を担っている。西安の計画理念は「保存のための発展、発展のための保存」という点に集約される。それは、新しく生まれゆく都市と、歴史を刻んだ建築とが共存する、調和の取れた風景に映し出されている。本調査では、この新旧の両者が、ムスリム街のような特別地区において、いかに実効性のある統合を果たしているのかという点にフォーカスしている。

鼓楼付近の断面スケッチ

■ムスリム居住区
初日は西安大清真寺にて金曜礼拝を調査。モスク内部の空間構成や建築的な特徴を詳細に見る貴重な機会となった。
西安大清真寺の主な特徴は、中国の伝統的な建築様式とイスラム教の宗教的機能が唯一無二の形で融合している点だ。シンガポールなどで一般的に見られる、壮大なドームや高くそびえるミナレット(光塔)を配した中東風のスタイルとは、明らかに一線を画している。その象徴が、中庭の中央に鎮座する仏塔(パゴダ)のような形状をしたミナレットである。ランドスケープの構成は、中国伝統の「四合院」的な中庭形式根ざしており、その最奥に位置する礼拝本堂へと至る。そこには、力強いアラビア書と、龍の曼荼羅文様を刻んだ重厚な石門が、本堂を縁取るように毅然とそびえ立っていた。

西安大清真寺 入り口

内部に足を踏み入れると、木造の礼拝本堂は静かな薄暗がりに包まれていた。壁一面には細密なコーランの経文が刻み込まれ、その深い色調の建材が生む暗がりを補うように、5000Kの汎用照明が室内を照らし出していた。敷地内の他の空間も同様に、装飾のない剥き出しのランプが置かれているのみであった。
残念ながら、訪問した冬季の閉門時間が午後5時半と早く、夜を迎えたモスク内部の情景を捉えることは叶わなかった。代わりに、モスクの周辺に広がる通りへと足を向けた。「ムスリム・バザール」の名で知られるエリアで、溢れんばかりの食文化や商店、そして娯楽施設がひしめき合う、活気に満ちた場所であった。

■ムスリム・バザール
夜を迎えると、ムスリム街のバザールは商業的な活気と文化的遺産が交錯する、鮮烈でダイナミックな空間へと変貌を遂げる。通りは屋台や商店、娯楽施設から放たれる温かみのある力強い光に照らされ活気満ちている。ネオンサインやLEDテープライト、そして吊るされたランタンが色彩とエネルギーを加え、行き交う人々の視線を商品や色鮮やかな料理へと惹きつけていた。

街路灯はあえて控えめに抑えられており、歩行者の安全を確保しつつも、個々の店舗が放つ光を主役に据えている。一部の通りや入り口には伝統的なランタンが組み込まれ、中国の文化的意匠をさりげなく、かつ確実に強調している。光り輝く屋台と、それを取り巻く柔らかな環境光が生み出す光のレイヤーは、空間に深い奥行きを与え、バザールの躍動感をより鮮明に描き出していた。
総じて、ここでの照明戦略は、商業的な機能性と文化的な表現を高い次元で両立させている。これは、エネルギッシュでありながらどこか親密さを感じさせる夜間景観を創出していた。輝かしい商業ゾーンと、情緒的な風景の間に生まれる光の相互作用が、唯一無二の記憶に残る都市体験を形作っているのである。

伝統衣装を纏った観光客と西安博物館

■西安博物館
西安博物館は、周、秦、漢、唐の各王朝にわたる膨大なコレクションを通じ、この街が誇る豊かな歴史的遺産を世に示している。その建築は、近代的なデザインと唐代の様式美を融合させた独特の佇まいを見せる。隣接する小雁塔や手入れの行き届いた庭園とともに、この場所は重厚な文化の蓄積と、洗練された静穏な佇まいを提供してくれる。
特に印象的だったのは、古代の配管部品や床タイル、軒瓦といった日常的な資材を通じて歴史の変遷を辿る展示、あるいはAI技術を駆使した高度な歴史解釈の試みである。なかでも、隋唐時代から宋代に至る都市計画の変遷に関する展示は、都市の規模や空間構成の劇的な変化を鮮やかに描き出しており、非常に興味深いものであった。
この博物館は、歴代王朝の都として、そして常に変容し続けるダイナミックな都市としての西安の歩みを理解する上で、極めて貴重な手がかりを与えてくれる。

■大唐不夜城
「不夜城」と称されるこのエリアでは、極めて高輝度かつ鮮やかな色彩を放つファサード照明や屋外照明が多用され、商業ゾーンとしての圧倒的な力強さが強調されている。対照的に、城壁の一部はあえて灯りを抑えており、現地の写真家たちはその暗がりを影絵のような演出に巧みに活用していた。

大雁塔は、明るさと色温度の双方を抑えた控えめな照明に包まれており、周囲の煌びやかな光の海との間に、鮮明なコントラストを描き出している。また、その塔を背景に、観光客向けの商業的な撮影を行う多くの写真家の姿が散見された。
街路樹は、ライン状の装飾灯やリンゴ型のランタン、そして5000Kのライン照明で彩られ、樹冠には黄色のRGBライトで書道文様が浮かび上がっている。伝統的な中国建築を模した商業ビルは、スポットライトを用いて細部の意匠を照らし出し、構造美を際立たせている。強烈な商業光と薄暗い景観のコントラストは激しいものの、全体としては驚くほど調和の取れた印象を与える。この光の相互作用が、現代的な光の演出と歴史的遺産を同時に示す、多層的で没入感のある夜間景観を創出していた。
西安には少数派としてのムスリム文化が息づいているが、同時に人々は自らの中国的なルーツに対し深い誇りを抱いているようだ。その精神性が、この都市特有の文脈の中に明確に映し出されている。

■まとめ
西安のムスリム街および都市照明の在り方には、今なお中国の文化的伝統が色濃く反映されている。これは、この街の膨大な人口、そして祝祭的で華やかなライフスタイルを好む気質を映し出すものと言えるだろう。
各空間は、活気に満ちた空気感を創り出しており、同時に安全性を高めるために極めて明るく照らし出されている。特に建物の鉛直面を強調する手法によって、建物そのものが巨大なランタンのように光を放っているのが特徴的であった。街の看板や伝統的な装飾から取り入れられた多色使いの照明は、一見すると統一感に欠けるようにも映るが、市民には概ね好意的に受け入れられており、その賑わいの一部として親しまれているようだ。(Quratuaini Jamil、Xu Sunny)

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