ライトアップニンジャ

第4回 ライトアップニンジャ@Bali

2005年8月24日~27日

バリに照明探偵団?

ライトアップ忍者@Bali

今回私たち照明探偵団がバリへ向かった目的は二つ。ひとつはバリの乾期の風物詩として知られる凧揚げを夜に“光る凧”にアレンジするということ。もうひとつは民俗芸能が息づく街ウブドで、炎の光だけを使って行われている“ケチャダンス”を照明探偵団風に新しい光を使って演出すること。

これまで日本でゲリラ的に街を照らしてきたことはあったけれど、海外で、しかも現地の人たちと一緒に何かを照らす、という試みはもちろん初めてです。これまで使っていた“ライトアップゲリラ”という名称も、昨今の世界情勢を鑑みて“ライトアップニンジャ”に改めて第1回目の記念すべきイベントです。

LIGHTING UP THE WIND

ライトアップ忍者@Bali

この凧揚げイベントに“LIGHITNG UP THE WIND”というロマンチックなタイトルを付けてくれたのがシンガポールから参加したHUAI YAN。彼が今回のイベントのコーディネーターです。 凧揚げ場所となったのはSanurに程近いSidakaryaという村にある何の変哲も無い原っぱ。辺りには牛がのどかに放牧されているような風景が広がります。このいかにものんびりとした村の村人たちが老いも若きも本気になっているのが凧揚げ。それぞれの村が伝統的な凧を大切にしています。日本で言えばさしずめ御神輿のような感覚なのでしょうか。先頭には龍のような頭が付き、尻尾が100mもあるような大凧です。

ライトアップ忍者@Bali
ライトアップ忍者@Bali
ライトアップ忍者@Bali
ライトアップ忍者@Bali
ライトアップ忍者@Bali

この大凧を夜に光らせてしまおうというのが照明探偵団風の試み。何と言ってもこの大凧の魅力は100mもある尻尾なので、ここに持参したサイリウムを安全ピンで列にして付けて行きます。村人たちにも手伝ってもらって、この作業に要した時間約1時間。

そして夕暮れを迎えた頃、サイリウムをみんなでパキパキと折って発光させます。その色とりどりの光を発する物体が余程珍しいのか、村の子供たちもかなり興奮気味。そしていよいよ飛行です。チャーターしたガムランオーケストラのBGMが会場を盛り上げます。

いい風が来るのを待って、気合い十分の村人たちが大凧を持って一斉に走ると・・・。“ブォーン”という飛行機が離陸する時のような鈍い音とともに、大凧の尻尾がうねりながら舞い上がりました。100mの尻尾が夜空に大きな光の線を描いています。誰もが見たことの無い光景に一瞬見とれた後、うわぁー!っという大きな歓声が上がりました。
普段よりやや風が少ないかも知れない・・という村人たちの不安もありましたが、大凧が飛んでくれてまずは一安心。日本から参加した学生やLPAシンガポール事務所のスタッフ達も自作の光る凧を揚げて、バリの夜空を彩りました。

ケチャダンスとカラーライティングの競演

次に私たちが向かったのは民俗芸能が息づく街ウブド。バリの内陸部にあるウブドは緑が濃く、棚田のような田園風景が広がります。そして夜ともなれば50-100人の男たちが炎を囲んで口々に“ケチャ”と発する、リズム感溢れるダンス、ケチャダンスが見られる場所としても有名。
最初に彼らが行う炎だけのケチャを鑑賞。暗闇の中でたくさんのダンサーの目がギラギラとして、原始時代の人間を見るようなパワーを感じました。
次にいよいよ彼らも初めて見るような光でケチャをアレンジ。大凧でも使ったサイリウムがここでも大活躍します。ケチャは体の中でもとくに手や指先の動きが多いダンスなので、そこに着目して彼らの手に様々な色のサイリウムのブレスレットを着けてもらいました。背景の闇には赤いLEDの揺れる光を散りばめ、会場を取り囲む神木のように見える立派な樹をハイパワーの懐中電灯でアップライトします。初めて見る光ばかりに取り囲まれてのパフォーマンスに、ダンサーたちも次第にリズムに乗ってきました。
炎だけのケチャも神聖でしたが、照明探偵団風アレンジもバリの闇を背景に、カラフルな無数の光が軌跡となって、新しい光景をみんなで共有できた一夜でした。

(田沼彩子)

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