連続実践講座

vol.11 都市照明の演劇性 – 海籐 春樹(ライティングデザイナー)

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連続実践講座 あなたも照明探偵団

海藤 春樹 (ライティングデザイナー)
~都市そのものが芝居小屋に化けてしまった。
舞台照明は劇場を離れて都市の大海原に出航した~

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今回は照明デザイナー同志の対決とあって、どんな会話が交わされるのか興味深いところであった。日本ではまだなじみのないこの職能の実体について、参加者に紹介することも目的のひとつだった。期待を裏切らず、ディスカッションでは「建築照明デザイン」の面出、演劇照明から出発した「マルチデザイナー」の海藤氏と、同じ土俵にありながら、思想やゴールとして目指すものの姿勢の違いが端的に現れた。
演劇性という今回のテーマに触れて、建築照明の世界から時には演出的な照明を試み、劇場のハレの光を公共的な都市空間に伝えたい、という面出に対して海藤氏は、劇場空間は都市空間とは全く関係のないもので、演劇性を街に持ち込もうとは思わないと語る。自らを「寿司屋照明」と名乗り、デザインは自己主張の手段ではない、と言い切る海藤氏の大上段にふりかざした思想や蘊蓄を述べることを嫌う淡々とした語り口に、学生を中心とした若い参加者は共感を覚えたようだ。

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