こどもワークショップ

こどもワークショップ in 大三島

こどもワークショップ in 大三島
参道をあかりで照らそう!collaborated with 伊東建築塾
2024.07.13 東悟子

伊東建築塾に招かれて愛媛県今治市の大三島で参道を照らすこどもワークショップを行ってきました。こども達と夜の参道を美しく心地よい空間にできるかを考えました。

 建築家伊東豊雄さんが主宰されている伊東建築塾のこどもワークショップが、愛媛県の大三島で開催され、面出団長と講師として参加してきました。テーマは『参道をあかりで照らそう‼』。瀬戸大橋がまだ開通していなかった頃、大三島への足は船しかなく、港から大三島の大山祇神社を結ぶ参道はとてもにぎわっていたそう。今は参拝者は車で橋を渡り、神社横の駐車場に車を停めるので参道にはほとんど足を運ばなくなってしまったそうで、参道には人がまばらで寂しい雰囲気になっています。そこで、参道の賑わいを復活させようと様々な取り組みが行われており、このこどもワークショップもその一環として行われました。

 参加してくれたのは今治市の小学生15名。近所から参加した子もいれば、バスに乗って島外から参加してくれた子もいました。

 まず面出団長が照明で何ができるか、光源にはどのような物があるかを解説。部屋を暗くして、実際の光源とその効果も見てもらいました。

 その後、昼間の参道を歩き、参道のランドマークになっているものを観察。夜にそれらをどうやって照らすか、参道をどう心地よくできるかを考えました。

 ワークショップ会場の公民館に戻り、ライトアップしたいランドマークを一つ選び、ライトアップのデザインを決めていきます。厚手のトレーシングペーパに印刷されたランドマークを、自分たちが照らしたい色で、照らしたい箇所を塗っていき、最終的にはそれが手持ち行燈になります。言ってしまえば簡単な塗り絵なのですが、こども達のこだわりが強く、照らし方(塗り方)や色の使い方にも工夫を凝らし、短時間で完成するだろうという予想に反しだいぶ時間を費やしました。

 行燈が完成すると、その行燈と懐中電灯、赤・青・緑・オレンジのフィルターを持っていよいよライトアップ本番。一の鳥居、参道のゲート、みんなの家、火の見櫓、大鳥居を懐中電灯で照らしてみます。照らしたほうがいいものとそうでないものがあること、色や光の強さが変わると印象がだいぶ違うことを体感したこども達。この光の体験が心に残り、夜間景観についてさらに探求してくれることを期待しています。(東悟子)
Photo : Kaako Yoshino

おすすめの投稿