こどもワークショップ

こどもワークショップ: 野菜モチーフのランタンを作って灯そう!

こどもワークショップ

「野菜モチーフのランタンを作って灯そう!」
2019.09.21  細野恵理奈

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完成したランタンを持って集合写真

9月21日に、練馬区立石神井公園ふるさと文化館の主催にて、ランタン祭り「野菜モチーフの手作りランタンを灯そう!」が開催されました。
今回のイベントには、1~2年生の小学校低学年を中心に、歴代のこどもワークショップ最大級となる52名のこども達が参加。保護者の方々や運営スタッフも含めると100名を超える大人数が一堂に会する中、野菜をモチーフにしたランタン製作と、「火とあかりのレクチャー」が行われました。
読者の皆さまは、練馬区では都市農業が盛んで、大根やねぎを始めとした代表的な農作物があることはご存知でしたでしょうか。今回はランタン製作をきっかけに、練馬の農業のことをこども達に知ってもらいたいという文化館の方々の思いから、練馬産の農作物として有名な大根、ねぎ、うど、とうもろこし、トマト、柿、キャベツをモチーフとしたランタンの型紙を用意しました。

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当日は、受付を済ませたこども達に好きな野菜を選んでもらい、1時間でランタンを作成してもらうという流れ。まずオリエンテーションでは、見本のランタンのろうそくに火を灯し、部屋の電気を消すとランタンがどのように見えるのかをレビューしました。するとたちまちこども達から、「わあ!」「きれい!」「かわいい!」と感嘆が上がり、可愛らしさのあまり大人たちの顔は思わず綻んでしまいました。
製作が始まると、真剣な表情でランタンの型紙をカットしていくこども達。ハサミでの切り抜きで作成できるトマト、柿、キャベツの班が次々と2、3個目のランタンに挑戦していく一方で、大根、ねぎなどのカッター作業が必要な野菜に関しては、それ自体生まれて初めて使うというお子さんも多く、慣れない刃物に怖さと難しさを感じるお子さんが多かったようです。特にうどの型紙に関しては大人でも骨の折れるカッター捌きが必要でしたが、最終的には全てのこども達が時間内にケガなくランタンを完成させることができ、皆の誇らしげな表情が輝いていました。中には、用意されたカラーセロハンを自由に切り貼りし、独創性の高いカラフルな野菜ランタンに仕上げる子も見られました。

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その後、記念写真撮影のため、各自出来上がったランタンのキャンドルに火を灯してから古民家(旧内田家住宅前)まで移動。一所懸命完成させたオリジナルのランタンに明かりが灯った瞬間、歓声が上がり、こども達が温かな明かりに見入る様子がとても印象的でした。撮影後、ふるさと文化館の小林館長と面出団長による「火とあかりのレクチャー」を聴くため、こども達が囲炉裏を囲みました。
レクチャーでは、昔電気が無かった時代に、囲炉裏の火が人々に暮らしにとってどんな存在であったかを教わりました。かつては調理や暖を取るための熱源として、また、家族で夕食を食べたり団欒を過ごすための場として、火が何役も担っていたということ。実際に電気を消して囲炉裏の火だけを灯してみると、どれくらいの明るさになるのかということ。その囲炉裏の火はどのように起こしていたのかということ。普段と違う、暗く温かな空間で行われたレクチャーに、こども達は真剣に耳を傾けていました。
今回のワークショップは、普段意識しない明かりを自ら作り出すことの面白さや、その光の予想外の温かさをこどもも大人も体験できる貴重な機会となったのではないでしょうか。 (細野恵理奈)

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みんなでランタンを持って古民家へ
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囲炉裏を囲んで団長と館長の話を真剣に聞くこども達

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