2001年12月3日
暦も師走に入り、クリスマスイルミネーションが 24 日を待ち遠しそうに街を彩る今日この頃、今回の街歩きは面出団長たってのリクエストで、なんと「ディズニーシーの初クリスマス」を街歩っちゃいました!
JR 舞浜駅を降り立つと、さっそく天井間接照明のやわらかい電球色のあかりにつつまれ、すかさず照度測定、 100 lx 也。柱の拡散型ブラケットライトも目に心地よい明るさ感を与え、とても改札を出たばかりの空間とは思えないほどの光景に、団員一同「ぅわ~お~」のため息。足を進めイクスピアリのゲートをくぐると少し明るさを落とした広場があり、地面には白青緑の LED インジケーター、噴水の淵には青いファイバーの点々照明がランダムに散らばり点灯を繰り返していました。後から思うと、他のエリアがほとんど電球色で統一されているのに比べて、ここは LED やファイバーといった新光源で構成された唯一の公共空間となっていて、ゲートとしての差別化を図る照明計画であったのだなぁと、思い当たりました。次は一同ミッキー型の窓とつり革のあしらわれたモノレールに揺られて、いざディズニーシーへ。このモノレール内の照明は、電球色の蛍光灯が天井に埋め込まれ、天井面には乳白のアクリル面のラインが 2 列発光しているもので、照度は 300 lx 程でした(ちなみに JR 山手線は、むき出し白色蛍光灯で 400 lx )。ランプの色温度ひとつでこんなにも日常見知った電車内の空間の表情が違ってくるんだなぁ、とつくづく実感。癒しがブームのこのご時世、ぜひ各路線会社は帰宅時の車内照明を電球色にスイッチするようなオペレーションを導入してみては?路線高感度アップに貢献するかもね?
さあ、ようやく一同チケットゲート内へ!まず目の前に広がるのは水と光と音の競演といったところでしょうか、広場の周囲からプロジェクターで青とナチュラルの 2 色の光が投じられるその噴水の中央にはアクアスフィアと呼ばれる巨大な地球儀が座し、水が絶えず伝い落ちていくその表面全体はゆらゆらと光を映しながら、その足元では効果音とともに吹き上がる噴水が水中照明を受けて輝き、そしてちょっと過剰なばかりの BGM …。と、今この通信を読んでいる探偵団メンバーの皆さまの中には、まだまだこれから行く予定の方々もいらっしゃることでしょうから、各アトラクションの詳細は控えておきましょうね。
ディズニーシー内回遊空間の照明はとにかく電球色一色。各エリアのテーマにちなんでポール灯のヘッドのデザインは色々なのですが、光源は安価で入手の簡単な普通シリカランプ 150 ~ 200 w、ポール灯の高さは大体が 2100 ~ 3500 程度で、ポール灯直下で 20 lx 、広場などのベースの照度は 1 lx 程度でした。こうしてきちんと暗い部分をベースに持つことによって各アトラクションやショップなどの明かりが際立って見えてくるのですね。照明は全てポール灯に集約されており、階段など要所要所にフットライトがあった以外はボラードのような高さの照明器具が皆無なのも特徴的でした。大人向けのディズニーシーとはいえやはり安全上、人の手の触れる高さを避けたためでしょうか。このためせっかく水がテーマのこの場所では、夜の水面の景も期待されたのに、地面に近いあかりが無いため遠景の水上には一連の暗い帯が連なってしまっていたのは唯一残念な点でした。
と、報告はこんなところに留めますが、皆さん、ディズニーシーへお出かけの際には、是非こんな照明探偵団的解説をチョビっと頭の片隅にとめつつ、ディズニーワールドを堪能してきてくださいね。