World Lighting Journey
2020 年総括、団長インタビュー
2020.04.23 安齋雄一
―2020年度も世界様々な地域の光の情景を投稿させていただきました。その中で最も多くの方に見ていただいたのが、リオデジャネイロの明日の博物館のファサード照明、ロンドンのリージェントストリートの街路照明、モロッコサハラ砂漠と続いています。面出さんはこの結果をどう思われますか?
明日の博物館
リージェントストリート
サハラ砂漠
面出:去年は綺麗な光景だけでなく問題のある光の投稿もお願いしたけど、皆さんはそういう写真を撮るのが得意ではないのかな。私たちの周りには日々いろいろな光の事件が起こっている。犯罪者を提供してもらうのは盛り上がらないのかもしれないけど、美しい写真だけでなく、身近にある光の事件の理解を深めたいね。リアクションが少なかったけど床がいろんな色に光ってみんなが楽しんでいるこの写真は興味をそそるよね。
―これは中国深圳の照明ショーの写真ですね。2019年度の世界探偵団フォーラムで撮られたものです。
面出:人が光に触れて一喜一憂している光景が面白い。リアクション数が少ない写真にもユニークで面白いものがたくさんあるよ。俯瞰した写真だけでなく人の表情が映っていると、光と人との関わりがわかる。夜景は引いて撮るマクロの光景だけでなく、人の表情、細かな陰影があるミクロの光景も大切だ。ランプの様々な色が壁に投影されているこのモロッコの写真も面白いね。僕は美しい俯瞰夜景よりモロッコの街角の写真の方がドキドキしてしまう。
―身近な光景ですが、昨今の緊急事態宣言で変化した街の光景をとらえた写真も団員の方からいただいています。そのような写真もWorld Lighting Journeyで共有するのはどうでしょうか。
面出:店がただ閉まっているだけの写真だと面白くない。照明として意味のあるものであればいいんだけど、ただ街並みが暗くなっている報告は報道番組と変わらないからね。
―新宿では店が閉まったため、路地がかなり暗くなり怖くて入れなくなってしまったという報告はありました。
面出:提灯が街路灯の役割を果たしていたんだよね。
ここの照明だけは緊急時代宣言下でも消えずみんなの安心・安全を守っている。ここが消えてしまったら終わりだ!というような状況があれば皆さんにも報告していいかもしれない。
―そうですね。緊急事態宣言も三回目ですので、ある場所が以前・今・そしてこれからどう変化しているのか、またはしていないのかを追っていくのも面白いですね。
面出:昨年度の投稿写真は夜景ばっかりで日中の写真は少ないね。人工光ばかりでなく自然光、太陽光とか月明かりがもっとあるといい。僕は今個人的に火について調べているんだけど、火を綺麗に撮影するのに悪戦苦闘しているよ。美しい火の表情が撮れているものがあれば是非見てみたいね。ずっと希望してきたテーマだけど、自然光は引き続き募集していきたい。Facebookに写真を投稿するとき撮影者のコメントは入れていないの?Sunriseシリーズにはコメントがあるけど、これは写真を撮った団員からもらっているんだよね。
―Facebook投稿用にもコメントいただくこともありますが、無いものもありその場合はFacebook投稿担当で感想や解説を入れています。
面出:World Lighting Journeyでも撮った団員が光に対して感動した、ムカッとしたなど、その人のストーリーを短くコメントしてもらいたいね。
―そうですね。例えばこのシンガポールの服部さんのコメントは面白いと思いました。
「シンガポールのバスの中は冷房がきつい。結露した窓から見えるテールランプは鮮やか。」
日本にはないユニークな光景で面白いですよね。
面出:そうだね。団員の面白い発見、意見や感想を鉤括弧で投稿に含めて、そのコメントに対してFacebook投稿者もコメントするのもいいかもしれない。
―面出団長が撮られた写真もあれば是非投稿させていただきたいです。
面出:私の写真はあまり世間受けしないと思うね。皆が楽しい、美しいと思う光景ではなく、批判したい光をよく取っているから。ときどきは、びっくりするほど美しく感激的なショットもあるけどね。
― 人と違った視点が多い方が面白くなると思います。共有されたい光景がありましたら是非、面出団長も団員の皆様も写真とコメントをお送りください。今日はありがとうございました。