アニュアルフォーラム

第7回 ベオグラードフォーラム 2008

Transnational Tanteidan Forum 2008 in Belgrade
日時:2008年9月19日
場所:B. C. Usce, Bulevar Mihajla Pupina 6

第7回ベオグラードフォーラム

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ベオグラードの夕景。 川沿いの景色は、高圧ナトリウムの街路灯と住宅の窓からこぼれる暖かいオレンジ色の光で構成されている
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面出団長率いる”Ministry”チームのメンバ
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煌々と輝く街路灯の下で照度測定中。周囲は暗闇なのに、街路灯の直下は100ルクスもあるのは明るすぎないか?!
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公園で見つけた街路灯は見事に傾いている。これは光の“英雄”?それとも“犯罪者”?!チームで話し合って、英雄ということに決定。
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夜の街歩きをして見つけた景色をパネルにまとめる作業。それぞれが好きな光、嫌いな光について、意見をぶつけ合う。

年に一度行われる照明探偵団の世界大会” Transnational Tanteidan Forum”も今年で7回目を数えました。世界に広がる照明探偵団のネットワークを活かして、皆で各国の照明文化について語ろう!ということで2002年に東京で開催されたのを皮切りに、ストックホルム、ハンブルグ、ニューヨーク、シンガポール、コペンハーゲンの各都市で開催してきたフォーラムですが、今回の会場は旧ユーゴスラビアの首都でもあったセルビアのベオグラード。これはTransnational Tanteidanのコアメンバーの一人でもあるストックホルム在住のアーティスト、アレクサンドラの故郷がベオグラードで、ぜひセルビアでも照明探偵団フォーラムを行いたい!という強い希望があって実現しました。

Belgrade of Lightというイベントの一環として行われたこともあり、連日テレビや雑誌等のマスコミ取材を受けるほど地元での注目度が高いフォーラムでした。

光の英雄と犯罪者を探せ!

照明探偵団のアクティビティーの入門編とも言えるのが、”光の英雄と犯罪者を探せ!”。これは、夜の街に出て自分の好きな光を英雄、嫌いな光を犯罪者として探し出し、その理由について議論し合うもので、今回はこのワークショップも行われました。参加者はストックホルム、ベオグラード、東京などから総勢約50名の学生を中心としたメンバーです。

ベオグラードの街を”Riverside”, “Commercial, Pedestrian”, ”Ministry”の3つのエリアに分け、3つの混成チームが各エリアを担当しました。オリエンテーションの後、カメラを片手に街へ出て撮影してきた写真を±5段階の
”英雄と犯罪者“に並べてパネルにまとめ、3チームがプレゼンテーションする、というのが今回のワークショップの流れ。私は”Riverside”チームに参加しましたが、川沿いには一部夜景を望めるようなビューポイントもあるものの、全体的には暗闇に支配されています。目に入ってくるのはまばらな高圧ナトリウムの街路灯と住宅の窓から漏れるオレンジ色の光。夜のそぞろ歩きのための心地良い光がもう少しあれば良いのに・・・、と感じました。

ワークショップは2日半程のプログラムでしたが、まとめとプレゼンテーションは1日で行ったので、かなりの強行スケジュール。それでも各国から集まった学生たちの連携で三者三様のパネルが完成し、プレゼンテーション会場も満員御礼状態。地元ベオグラード大学の学生たちも、これだけ照明に注目しながら街を歩くのは初めてだったようで、自分たちの街を見る目が変わったという人もいました。

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Lighting Identity of the City

今回のフォーラムのテーマは“Lighting Identity of the City”。 これまでのフォーラムでは、様々なパブリックスペースのあかりをテーマごとに取り上げて来ましたが、今回は街全体を俯瞰するような目線で、都市としてのあかりの特徴を捉えることにしました。 それぞれの都市に特徴的な光とはどういうものなのか?光で都市を表現するとしたら、どんな絵を描くことができるのか?都市を形成する一要素として光を捉え、都市による違いを浮かび上がらせるようなフォーラムにしたいと計画しました。会場となったベオグラード一の高層ビル”B.C.Usce”の最上階には250名を超える聴衆が集まり、注目度の高さが窺えました。

今回も世界に広がる照明探偵団の各支部からの参加者があり、プレゼンテーションは、東京、ハンブルグ、ニューヨーク、コペンハーゲン、シンガポール、そして初参加の北京から行われました。私は東京の発表をしましたが、プレゼンテーションの準備をして感じたのが、東京がいかに雑多な光の集合体であるか、ということ。とにかく明るくて、おしゃれで、最先端の光があるかと思えば伝統的な光もあって・・・と到底ひとつのキーワードでまとめることはできません。最後に幕の内弁当を例に、全く異なるものが絶妙なバランスのもとに隣り合っているのが東京のLighting Identityだ!と締め括りました。

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左)“Gallery O3one”にて。ワークショップのまとめでは、各チームが白熱したプレゼンテーションを繰り広げた。
中)フォーラムの会場となったベオグラード一の高層ビル”B.C.Usce”の最上階に、大勢の聴衆や報道陣が詰めかけた。
右)各支部の発表後、パネルディスカッションでベオグラードの照明計画についてそれぞれの意見を展開するパネラー。

2009年北京大会へ

さて、来年2009年は北京で第8回目のフォーラムが予定されています。これまでの各都市からプレゼンテーションが行われるスタイルとは少し変えて、開催地の中国ならではのテーマと新たな試みも企画中です。

オリンピックという祭典を経て、北京の街がどのように変わったのかも見所のひとつ。日本からも近いので、皆さん会場に足を運んで白熱した議論に加わってみませんか?

(田沼彩子)

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