街歩き・サロン

サロン – 隅田川ライン街歩き報告・海外調査 インド ムンバイ/韓国

2004年8月6日

研究会・サロン2004:渋谷 照明探偵団事務局

上田団員から報告された7月29日の街歩きは、水上バスで行く隅田川ラインと夜の浅草でした。隅田川ラインは日の出桟橋から浅草までの40分、頭上に通り過ぎる13の橋を巡りながら川沿いの街並みを覗えるものでした。ライトアップされた橋を真横から、そして真下から眺めながら参加者は各自の「No1」を探したようです。カラーライトを使いながら光でその形状と存在を美しく現したもの、橋そのものの色や形状が光によって浮かび上がるもの、照明に話題性はなくともなぜか美しいと感じるもの、と皆さんの好みはそれぞれのようでした。一方で、川と町の関係についても話されました。いつの間にか川を挟んで人の暮らしが2方向に背を向けながら発展してきていると。確かに橋は照らされていても川沿いの街路は淋しいものでした。「裏側」として存在する川沿いの街路を見ると、川は町を引き裂いたものにしか見えないが、川沿いの街並みが振り向きあえば川は2つの町を融合するものに見えるかも知れません。そして「間」として存在する川には空間があることに気付き、自然やスローな時間が求められている今、どこまでも続くこの空間が有効的に存在するように、向き合う街並みで、今は「無」になっている空間に明かりだけでなく息も吹き込んで欲しいものです。

続いて行われた海外調査報告は田中(謙)団員によるインド・ムンバイと早川団員による韓国の報告でした。東京で言うアメ横のような所はきっとどこの国にも存在するのでしょう。両者からそれぞれ訪れた都市の「アメ横」の照明事情が紹介されました。共通して言えるのは質より量。手頃な電球・蛍光灯で手軽に簡単に商品を主役にする、言わばアメ横の文化であり、ステータスなのでしょう。もしそこに「質」が重視され始めたら、そこは違う文化へと移り変わるのかも知れません。しかし、韓国のそこでは、銀紙皿を電球の傘にしている工夫が見られました。効率良く光を使おうと考えたのか、よりいっそう商品に目が行くようにと考えたのか分からないが人々は学んでいるのだなと感じます。一方、田中団員が死ぬ思いで撮ったと言うインドアメ横の写真には両サイドから突き出る暗いトタン屋根がありその間に光をいっぱい受けた道のみが覗いて見えました。店内のみに収まった光光した光はそこに留まり、夜空を暗いままに残していました。世界の大都市では年々夜間の明るさを増し、宇宙からもその存在を認知できる程です。近年では夜空は暗いままでと、国内外において働きかける動きが見られます。偶然の賜物であっても改めて気が付くことで今後の照明環境づくりに小さな変化を起こせるかも知れません。

最後に田沼団員より夏至の夜に行われた「100万人のキャンドルナイト」のドキュメンタリータッチのビデオで報告がありました。そこには、キャットストリートで繰り広げられた数時間に向けられた熱意に希望に想い、そして下準備に熱心に取り組む姿がありました。そんな姿に、きっとより多くの人が共鳴し、各々の想いがさらに広がっていくだろうという期待が感じられました。

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