2024年フォトコンペは『Lighting at Market』をテーマに募集しておりましたが、100を超える写真が集まりました。
その中でテーマに沿っているか、写真の構成・バランス・フォーカス・審美性、文化の特色を表せているか、オリジナリティーがあるかなどを審査基準として、先日審査会が行われ、以下の3作品が受賞となりました。
今回受賞に至らなかった写真も随時照明探偵団のフェイスブックとインスタグラムでご紹介していきますので、おたのしみに。
応募くださった皆様、ありがとうございました。
第一位
モンコックのナイトマーケット
by Xiang Li
喧騒の中の活気-旺角(モンコック)の法園街市場の日常風景
夜のモンコックにある法園街(ファユェン・ストリート・マーケット)独特の活気と賑わいを写真に収めようと試みた。”賑わいの中の活気 “は、屋台の賑わいと喧騒を映し出すと同時に、売り子と客の間の果てしない人生の物語と交流をほのめかしている。”Daily Pictures “は、この一連の写真が、屋台で構成された日常的でリアルな生活風景や通りの風景を記録していることを強調している。どの写真も街の鼓動の一部なのだ。この作品を通して、香港のユニークな露店の文化的な雰囲気や人間味をお伝えできればと思っている。
審査員コメント
商店の蛍光灯やLEDランプに鮮やかに照らされた夜市の活気ある雰囲気を捉えている。
通り沿いに設置されたストリップライトやネオンサインが歓迎ムードを醸し出し、夜市を魅力的な空間に変えている。さらに、ビルの上層階を地上からライトアップし、その背景としてほのかな光を放つことで、眼下の市場と対照をなし、落ち着きを醸し出している。
市場と住宅の光と影のコントラストは、この空間の活気と多様性を象徴しているようだ。
第二位
チンタ市場、トラン、タイ
by Sunsern Wattanasin
トランの夜市では、人々は夕食後に何か食べるものを見つけるのが一般的。
審査員コメント
この写真は市場内の鮮やかな照明を写し出しており、照明が食べ物に光を当てるだけでなく、顔を照らすための環境光でもあるのがよくわかる。
人々の交流がこの写真を生き生きとしたものにしており、市場の雰囲気をよく表現している。この写真の構図と美的感覚は、顔を見ながら食べ物を買うときの様子にクローズアップしており、売り手と客の間のコミュニケーションを表現している。この写真は活気を感じさせ、撮影者が何を表現したいのかを理解させてくれる。
ヴェニス、イタリア
by 坂野真弓
ある朝のヴェニスの魚市場
旅行先で市場を訪れることは、現地の活気や生活を垣間見れていつもわくわくする。この旅でも新鮮な魚介類を売る朝市場に出くわした。威勢の良い店員さんの掛け声と真剣な顔で選ぶお客さんのやりとりは見ていて飽きない。鮮魚のカウンターにあてるタスクライト以外の光源がないため、自然とカウンターに視線が注目する。手書きで書かれた張り紙が配光を邪魔しないように器具と器具の間にクリップされていて微笑ましい。
審査員コメント
この写真は屋台に焦点を当て、明暗の強いコントラストを使って屋台の海産物を際立たせている。
適切な色温度の低い光がさまざまな魚介類を照らし、周囲の暗い環境の中で魚介類の鮮度をより高めているようだ。屋台の主人は買い手と交渉しており、その取引過程の生き生きとした様子が静止した写真の中でも見ることができ、普通の日常のひとときを活気に満ちたものにしている。
受賞したXiang Liさん、Sunsern Wattanasin、坂野真弓さん、おめでとうございました!