2003年10月29日
10月29日に行われたサロンは非常に盛り沢山の内容となりました。
まず田沼団員による Transnational Tanteidan Forum 2003 の報告です。 2回目となる今回は“ Residential Neighborhood Lighting ”(住宅近隣照明)というテーマに絞り、各国住宅照明の興味深い事例が紹介されたということです。 200 名近い参加者が真剣に聞き入る写真からは会場の熱気が伝わってきました。
続く早川団員はストックホルム、コペンハーゲンを中心に行った北欧調査について報告しました。窓辺を飾るキャンドルライトや低い色温度のインテリア照明などここでも主に住宅照明事情について話し合われました。スーパーのランプコーナーで販売されているマッチを発見し、「炎が『光源』として認識されているのでは」という鋭い考察は、面出団長とイアン・モラン団員によるアメリカのキャンドルライト談議へ発展するなど盛り上がりを見せました。
次に報告された武蔵野美術大学の田村団員、堀原団員によるヘルシンキ調査報告では、美しい光に出会った素直な感動が参加者に伝わったようでした。
奥中団員は 10月17日に行われた東京・品川再開発エリアの街歩きの様子を報告しました。 蛍光灯を使ったライン照明が多く見られたそうです。
また、武蔵野美術大学の窪田団員はアメリカ西海岸の都市照明調査報告、在家団員は中国を訪れた際の照明体験を紹介しました。訪れる機会の少ない中国の地方都市やラスベガスなど変化の激しい都市の最新の照明事情を団員の目を通して知ることができるのもサロンの醍醐味といえるでしょう。旅行などで訪れた都市の照明を、重たい三脚を携えて調査し団員に紹介しようとする姿勢には大変頭が下がります。
今回のサロンは、参加した団員にとって照明について今一度考えるきっかけになったことでしょう。