探偵ノート

第49号 – 学生とスタッフへの教育

Update:

学生とスタッフへの教育

Interviewer:Zooey Li

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面出:今日のトピックは学生とスタッフへの教育だったよね。とても面白いテーマだね。

Zooey:そうです。面出さんは有名な大学の照明デザインの教授でとても成功している会社のリーダーでもあります。なので、このトピックに関して、面出さんは説得力のある内容の濃いお話をお持ちかと思います。と同時にこのトピックを通して、お互いの理解も深めたいと思っています。

面出:楽しみだね。僕にとって何かをシェアすることやコミュニケーションをとることはとても大事なので、これは単なる僕のインタビューではないと思っている。 君たちの考えもとても興味がある。

Zooey:まず初めに このトピックを選んだ理由を少しお話したいと思います。このアイディアは実は3か月前にこの会議室で思いついたんです。板倉さん(LPA香港)と社内ミーティングをしていたのですが、同時に東京のスタッフとのビデオ会議も行われていました。板倉さんや謙太郎さん(LPA東京)が辛抱強く私たちに照明器具の納まりを教えてくれ、その詳細と理由について解説してくれました。その時、会社というよりは学校という感じがしました。本当に素晴らしい穏やかな職場環境だと思いました。

面出:本当に?面白いね。でも彼らはどうやって教えたの?あなたたちの考えを聞いたのかな?
この質問をするのは、僕は一方向の指導スタイルはあまり好きでなく、インタラクティブな教え方が好きだからなんだけど、例えば、学生からの質問や意見は、時々面白い話を引き出すことがある。特に、難しい質問を受けた時は、ワクワクしながら答えたりする。それは私にとっても学生にとっても本当に効果的だと思う。
僕は決まったことを何度も繰り返し、学生はただそれを聞いているような、従来的な教授になりたくない。もしそのようなやり方が好きなら、家に帰って本を読むことを勧める。

Zooey::そうですね。私も同じような学習経験があります。 私は中国本土からきているのですが、中国は本当に従来の教育方法を使っています。私たちはただ先生の言っていることを聞いて覚え、そしてテストを受けて単位を取る。それだけです。 この点では私はいい生徒ではありませんでした。先生が言っていることを覚えられない。なので、知識を得るためには、コミュニケーション手法の方が好きです。
一つ質問なのですが、教授と上司の違いは何ですか?

面出:そうだね。ぼくは東京の武蔵野美術大学で10年ほど照明デザインの教授を務めたんだけど、5年ほど前に辞めた。東京大学建築学部でも講義を行ったりもしていた。僕は学生はお客さんだと思っている。
彼らは僕のクラスに参加するのに高い授業料を払っていて、僕から多くを学ぼうと思っている。
でもLPAのスタッフはお客さんではない。彼らは、もっと子供のような存在かな。給料払っているけどね。彼らがここで成長していくのを見たいと思っている。ここで子供からプロのデザイナーへ成長することができる。
学生の場合、僕は常に彼らに注意を払い、目を見て穏やかな言葉を使って話すけど、スタッフへはもっと厳しい。その厳しさがスタッフの成長を早めることを期待している。たまに厳しすぎるかもだけど。だよね?

Zooey:面出さんはそれほど厳しいとは思いません。 というより面出さんはストレートだと思います。とても迅速にストレートに決断をする。私たちはあまり経験がないので、面出さんにはストレートでいてほしい。とてもいいことだと思います。やさしい一面がみられることもあるし、一緒に遊んでいて本当に楽しいと感じます。

面出:僕にとって今が大事。明日でも昨日でもなく、今この瞬間が大事。時には幸せになったり、また時にはマイナスのことを言わなければならないことがあったりするけど、その瞬間を楽しむようにしている。

Zooey:その通りですね。今が一番大切ですよね。学生でも社員でも今の楽しみ方を学ぶ必要がありますね。たとえば、勉強や仕事をしている時、特に幸せや喜びも感じませんでした。 でも、後になって、そのユニークで貴重な体験をいつも思い出し、どうしてその時に楽しまなかったんだろうと後悔していました。

面出:そうだよね。

Zooey:なので、今を楽しむことを学ぼうと思います。そうすることで、穏やかで幸せになれると思います。

面出:もちろん、学習を楽しむことは大切。できれば全社員を外に連れ出して、街やランドスケープの照明を探索したい。特に、僕のクライアントへのプレゼンテーションに参加してもらって、どのようにクライアントに僕たちのデザインを説明するかを学んでもらいたいと思っている。毎日の仕事を通して教えたいと思っている。

Zooey:クライアントはお客様なので、学生に教えるのと同じようにデザインを説明しますか。

面出:そうだね。ちょっと似てるかな。クライアントには能力、特に信頼してもらうために自信を示す必要がある。でも学生に対しては反対。彼らには力をかげんして、友達になるようにする。
学生に教えることと、社員に教えること。この二つを人生のほとんどの時間で行ってるけど、今正直に言って、また学生になりたい。 僕の兄は僕より3つ上なんだけど、今大学の修士生で哲学を学んでいる。僕も兄のように、学校に戻って何かを学びたいと思っている。

Zooey:学生に戻れたら、何を学んでみたいですか?

面出:なんでもかな。

Zooey:

面出:自然について学びたいかな。特に植物。 実は植物を植えるのが好きなんだよね。

Zooey:そうなんですね。自然から学ぶにはいい方法ですよね。

面出:鳥や植物でさえ、生きる理由がある。たくさんの教育経験があるけど、まだ学びたいことがたくさんある。

Zooey:素晴らしい考えですね。今日はたくさん刺激をいただきました。面出さんありがとうございました。

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