Historic Meet Light @ 香港島半山区
2023.09.05 Makalin Wongchinchai
今年、香港照明探偵団は香港島半山区で、大学生とデザイナーを招待しての夜の街歩きを開催した。今回の街歩きでは、歴史に根付いた灯りと出会えるのだろうか。
我々探偵団は、まず香港特有の建築環境が照明にどのような影響を与えているか探るところから始めた。植民地時代を反映した東洋と西洋の様式が混在する豊かな建築遺産として知られる香港の旧中心街、ハリウッド・ロード。今回の街歩きでは大学生とデザイナーを招待し、壮大な歴史的要素と現代的要素を併せ持ち、尚且つ孫文の革命の痕跡の残る孫文歴史歩道を探索した。
史跡を散策していると、道が比較的暗いことに気がついた。医学博物館や萬寶寺、あちこちにある階段も含め、ほとんどの遺産建築には照明がない。そのため、これらの遺産建築は夜になると闇に姿を消し、階段も真っ暗になってしまう。香港が世界で最も光害の多い都市のひとつであることは有名だが、光害と眩しさもこのエリアの主な問題となっている。
我々は街歩き中に商業ビルからのファサード照明や室内照明が、周囲のビルを照らしていることに気がついた。例えば、商業ビルの室内照明が教会を照らしているのだが、外から見るとこの教会に照明が当たっているように見える。
また、スポットライトで看板を照らす店やレストランが多いため、通行人に不快感を与えるほどまぶしい照明も問題になってくる。
照明の色温度の不一致が光の犯罪者であるという発見もあった。街路灯の照明の色と温度は同じエリアでも異なっていた。おそらく電球の交換が光の色温度を気にせずに行われているせいだろう。改善が必要な光の犯罪者もたくさんいたものの、木々とその間から見える都市夜景の光のコントラストは、今回の街歩きで出会ったヒーローである。それらは夜の香港の夜景を華やかに彩り、騒々しい街のストレスを忘れさせてくれる。(Makalin Wongchinchai)