2004年1月28日
サロンといえばここ最近は LPA の2階で行うのが当たり前となっていましたが、今回は LPA を久々に飛び出して照明探偵団のスポンサーでもあるカラーキネティクスジャパンさんの協力のもと青山にあるショールームをお借りしていつもと違う雰囲気で盛大に行われました。団員の皆さんにとっては近年急速に需要が高まっている LED 照明を間近に見ることができる貴重な機会です。加えて今回のサロンにはスペシャルゲストとして照明デザイナーの内原智史さん、綿貫真由美さんが参加されることもあり参加者募集を開始してから即 30 名の定員に達してしまうという人気振りでした。
まず、始めに 1/20 にラクーアで行われた街歩きの報告が行われました。ラクーアはスパ、レストラン、ショップ、遊園地が一つになった話題の複合施設です。といつもならここで団員の調査報告が始るのですが今回はやはりいつもと違います。この話題の施設の照明計画を担当されたスペシャルゲストの内原さんと綿貫さんから計画のコンセプトや、シンボルである大観覧車ビックオーの照明手法など普段聞くことのできない貴重なお話をしていただきました。時折面出団長から厳しい突っ込みが入ったりと内原さんと団長のディスカッションに団員の皆さんも真剣に聞き入っていました。
その後今回原稿を書いている私、会員番号 0014 番岡本より街歩きの報告が行われました。今回の街歩きはラクーアのほかに文京区シビックセンターの展望台に昇り東京の夜景を調査しました。 330 度ぐるりと見渡せるこの展望台は無料で利用できるうえ、それほど混雑していないので静かに夜景を楽しむことができます。六本木ヒルズもよいですがここもなかなかの穴場ですよ。ぜひ一度足を運んで見て下さい。ラクーアの現状を報告すると内原さんの知らない器具が後から付け足されているなど照明デザイナー泣かせな一幕もありました。面出団長もサロンに出席した LPA 所員もこういった現実にはみな共感していました。
次に井元団員より大分県の竹田薪能の調査報告が行われました。薪能といえば凛とした厳粛なムードを誰もが想像されると思いますが、井元団員から報告された薪能は我々の想像とは少し違っていて舞台を何台もの投光器でライトアップしている写真が紹介されました。せっかくの薪の明かりが台無しです。屋外で行われているイベントなので多少の人工照明は仕方ないのでしょうがもっと他にやり方が・・・・。と他の団員のみなさんも思われたことでしょう。面出団長からもこのような光は照明デザイナーとして糾弾すべきだととの厳しい指摘がありました。
続いて田沼団員より先日行われた「 100 万人のキャンドルナイト」というイベントで行われた「キャンドルナイト@キャットストリート」の報告がされました。キャンドルナイトとは冬至の日2時間電気を消す、というコンセプトだけを共有し、あとはそれぞれが自由に好きなことをする、という企画です。面出団長もこのイベントの監修をしています。照明探偵団はキャットストリートをキャンドルでライトアップするというイベントを行いました。一緒にイベントを盛り上げてくれた多摩美術大学。武蔵野美術大学、日建設計のキャンドルを使った美しいパフォーマンス等が紹介されました。しかし当初はもっとたくさんの計画があったようなのですが、東京という街の中でライトダウンを行ったり、たくさんのろうそくに火をつけて歩くということについて行政等から許可が下りず、実現できなかったアイデアがたくさんあったそうです。実際イベント当日も色々とハプニングがあったようです。既に次回の参加も決定しているとのことですが次回こそはと決意を新たにする田沼団員でした。
最後に橋本団員よりイタリアの調査報告が行われました。次々に出てくる美しい夜景写真と橋本団員の照明手法や建物等の細かい解説にみなさん興味津々といった様子でした。橋本団員のエンジンが前回になったところで今回のサロンは閉会の時間となりました。
その他カラーキネティクスさんから商品のデモンストレーションが行われました。今回紹介したラクーアでも使われている器具など、今最も注目されている LED 照明だけに我々も色々と勉強させていただきました。また田沼団員より新しくなった照明探偵団の会員証が紹介されました。先ほど私の会員番号を公開しましたが団員の皆さんにも会員番号入りのカードが発行されます。今後もどんどん会員が増えていって欲しいものです。これまで年会費 1000 円でしたが今後入会される方は5年で 1000 円と非常にお得になってます。今がチャンスですよ。
今後もいつもと違う場所でサロンをやってみたいという希望や企画がありましたら事務局へご連絡下さい。照明探偵団は団員一人一人が主役です。