街歩き・サロン

「新宿ゴールデン街・歌舞伎町」@ 渋谷 照明探偵団事務局

2015.06.23 黄 思濛+ 東悟子

土砂降りの中で行われた歌舞伎町の街歩きを振り返るサロンを開催しました。たくさんの犯罪者があげられると思いきや、意外な展開に。

Salon June 30

第51 回街歩きのサロンが6 月23 日に行われました。街歩き当日はあいにくのどしゃ降り。ほとんど外を歩けなかったので話題が少ないサロンになってしまうのではないかと多少不安はありましたが、各団員厳しい条件の中でも新しい発見をして来ている事に驚きました。

今回は各班の歩くエリアを限定していなかった上、雨のせいで予定していたコースが歩けず、各班たどった場所はほぼ同じでした。歌舞伎町という特殊な場所だった為、思うように写真が撮れなかったのが残念でしたが、今まで歌舞伎町に足を踏み入れるのを躊躇していた、という団員もいたので、今回の街歩きを通して、歌舞伎町に対しての見識が変わった人は私自身含め、少なくないと思いました。歌舞伎町と言えば、真っ先に話題に上がるのが今年オープンした新宿東宝ビル。その屋上に設置されたゴジラが歌舞伎町のニューシンボルになった事は誰も否定出来ないでしょう。ホテルのファサードに取り付けられたRGBのLED 照明は通常の演出はもちろん、ゴジラの演出にも合わせてプログラミングされています。最近では何かと批判が集まるメディアファサードですが、ここでは英雄の意見が多かったように思います。ロボットレストランや無料案内所、、直視出来ないほどのギラギラ照明でしたが、それらも英雄という意見が多く聞かれました。歌舞伎町だからこそ許される照明なのではないでしょうか。

その一方でゴールデン街に並ぶこじんまりとした飲み屋の自然な色温度の低い照明や歌舞伎町の中にある昔ながらの電球屋、こういったレトロな要素も対比になっていて面白いという意見も。
今回意外だったのは犯罪者が少なかった事。ポール灯が遮光されておらず眩しい、ショップウインドウの照明が商品を照らしていない等の意図に反したものが犯罪者として上げられていました。

英雄票と犯罪者票をまとめてみると・・
発表資料:光のマトリクス

150623_4班_歌舞伎町街歩き 4
発表資料:光の犯罪者
150623_4班_歌舞伎町街歩き 5
発表資料:光の英雄

どうやらここでは意図的に設置されている照明は眩しくても、派手でも歌舞伎町ではあり!という感覚になってしまうようでした。普段の街歩きとは一味違った体験が出来た今回の歌舞伎町。何が英雄で何が犯罪者か、その概念は一概には言えません。その場所の背景や文化が強調できるのであれば、普通は犯罪者として糾弾してしまうものでも英雄になりうる。今回の街歩きはそんな発想の転換を与えてくれる場となりました。  (黄 思濛)

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