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出張探偵団in飛騨市神岡町

Update:

2024.11.15 東悟子 + 木村光

参加者全員強力懐中電灯とカラーフィルターを持ち、神岡城のライトアップ実験

2023年に飛騨古川町で行った街歩きの第二弾。同じ飛騨市内、神岡町での街歩きを開催しました。今回は主に神岡城のライトアップ実験を行いました。また街中を歩いての気づきも共有しました。

岐阜県飛騨市神岡町で出張探偵団を開催。2023年8月に同じ飛騨市にある古川町で開催したワークショップの、第二弾となります。今回のメインプログラムは、町の高台に建つ神岡城のライトアップ実験。神岡城の照明はどのようにあるべきかを実験しながら検討したり、街中を歩いて神岡町の夜の現状を観察し、意見交換をしました。実験の前に、まず面出団長から都市照明の役割や長崎の夜間景観などの事例が紹介されました。その後探偵団の紹介や街歩きの説明に続き、神岡城に移動し、実験を開始。

まずは現行のライトアップを観察。現在はだいぶ前に設置された1kWの投光器数台で照らされており、うち何台かは不点になっている状態でした。照明実験では、3段階で調光可能な強力な懐中電灯と赤・青・黄・緑・オレンジのカラーフィルターを使用しました。それぞれのフィルターを使って、どの部分をどの色で、またどの明るさで照らすのが最適かを試しました。照明を当てる場所や光の色・強さで印象がガラッと変わることを体感した参加者たちは、それぞれ自分の好みを話していました。しかし手に持っている懐中電灯がおよそ8Wで、それを20台使ってライトアップしても合計160Wほどしか使わないと知ると、現行のライトアップで使われる電力の多さに驚いていました。

光の色や当てる場所によって、城の見え方や印象がかわることを体感

参加者の中にはお城をライトアップすると聞いて、暗い夜が明るくなりすぎてしまうのではと危惧されている方がいました。しかし明るさを抑え、空に無駄な明かりを漏らさない方法があると知り、安心したようでした。

街歩きでは、誰もいないのに明るく照らされてしまっている広場や、暗くてもそのままにしておきたい参道、反対に真っ暗で目立たないが、街の特徴として照らしたい、というような場所が見つかりました。

街歩き後には、参加者は4つの班に分かれ、それぞれの班毎に街歩きで見つけてきた光の英雄と犯罪者の意見をまとめ、地図上に該当する写真を貼りつけます。また付箋を使い、赤は英雄、青は犯罪者、黄色は意見が分かれたところ、というようにコメントも貼っていきますが、比較的「改善したほうがいい」という青の付箋が多かったように思います。

班毎の発表でも皆さん、積極的に意見を述べられ、街をもっと良くしたいという熱量を感じました。改めて夜に歩いてみると、特に今まで問題だと思っていなかったことへの気づきが多かったようです。神岡城のライトアップ、眩しい街路灯、暗すぎて怖い場所、白すぎる照明などが問題として挙げられた一方、レトロな看板照明や商店街が工夫して取り付けているイルミネーションなどが良いところとして挙げられました。

今回のワークショップが神岡町の夜の街づくりの一助になることを願っております。 (東悟子)

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