国際的な雰囲気をもった繁華街として発展し、近年の開発によりビジネス街やアート発信地としての求心力も増してきている六本木。その多面的な街を彩る光を探りに、探偵団は4月の六本木を自転車で駆け巡った。
六本木交差点付近には繁華街としての景色が色濃く残る。今なお街の中心として認知されるポイントではあるが、近年の再開発によって新たな拠点が分散的に配置され、結果として都市の中心性が曖昧なものとなった。
森タワー、ミッドランドタワー、東京タワー、そして街を分節するかのような高架道路。目線の先にそびえる大きなスケールを伴ったアイテムが、雑多な光のコラージュを“六本木”として集約するアイキャッチとなる。
青山墓地から見る六本木。六本木の代名詞ともいえる高層タワーは、開発とは無縁の場にも圧力を持った背景として出現する。遠くにも近くにも見える。距離感が麻痺する風景。