2013.11.22-23 江戸東京たてもの園
江戸東京たてもの園の秋の紅葉イベント「紅葉とたてもののライトアップ」の一環として照明探偵団のこどもワークショップを11月の連休2日間行いました。この会場でのイベントは3年目ですが、恒例の行灯づくりとこどものあかりパレードの他に新たな試みとして、小さなあかりの街づくりにも挑戦しました。
日程:2013年11月22日(金)&23日(土)16:00~19:00 (15:45~)
場所:江戸東京たてもの園
プログラム:行灯づくり、行灯パレード、大きな灯りの街を作る
灯りの街を作ろう!!
江戸東京たてもの園で行う秋のイベント「紅葉とたてもののライトアップ」の一環として照明探偵団も招かれ、行灯づくり、あかりパレード、灯りの街つくりワークショップを行いました。
今回のワークショップテーマは夜の闇とろうそくのあかりを体験、こども達の作った行灯を集合させて、大きな灯りの街を作ること。このテーマをもとに私たちの考えたゴールは次の2点。
1.裸火の温かな明るさに触れ、少しでも火について知ること。
2.行灯づくりでは自分の作品だけではなく、みんなでひとつの街を作るということを念頭に、自分の行灯はどんな形がいいのかを考える。自分が作るのは1個の行灯だけれども、参加者全員分の行灯でつくる灯りの街がどのようなものなのかを体感する。
この2つのゴールを設定してワークショップを進めました。
森型、お家型、窓がたくさんある台形型行灯
2日間に渡って、約50名のこども達と63名の保護者の方が参加してくれました。3時間のワークショップの中で最初の2時間はじっくりと行灯製作のために取りました。
行灯づくりの事前準備と当日の説明は大学生ボランティア数名が担当し、三つの違うタイプの行灯を設計して考えてくれました。圧倒的に人気が高かったのは森型の行灯でした!!丸いベースから伸びるたくさんの枝が幻想的な森に変身しました。厚手のトレーシングペーパーでほんのり光るお家型行灯と台形に窓がたくさんある行灯の三つの形からこども達が選びました。
発見がたくさん行灯づくり
参加してくれたこども達のは年齢も幅広くて、行灯の土台が一緒であっても、出来上がった作品の一個一個が違いました。
行灯のベースは色紙とトレーシングペーパーです。そのベースに好きなように絵を描いたり、6色のセロファンをはったり、はさみを使って穴をあけたり、まったく新しい形に変えることもあり、自由に考えてもらいました。今回用意した材料は少なかったのですが、こども達は色々な方法を試し、発見はたくさんあったと思います。セロファンは内側や外側に張ったり、ぐちゃぐちゃにして立体的につけたり、きれいな形に切って、切り絵みたいなアートにしたりしていました。この2時間でもくもくと作業を進めているこどももいましたし、手が止まってしまって、考え込んでいるこどももいて、そういう子には大学生ボランティアが優しく声かけして、どうしたらいいかを一緒に考え、アドバイスをしました。
(中山レイチェル)
夜のパレードと街づくり
行灯が完成すると、いよいよ園内パレードがスタート。明るい部屋から暗い屋外にでると、こども達のテンションも高まります。一人一人の行灯に火をともしていくのですが、「わぁ~、きれい」という声が聞こえてきます。私たちがワークショップをやっていて、一番うれしい瞬間です。
火を持って歩くのは初めてのこども達ばかりなので、出発前に火の注意をします。火は見ていてきれいだけれど、危ないものでもあること。これも大事な学習の一つ。そのことをしっかり話し、出発します。込み合っている園内を行灯を持って進んでいくと、他の来園者からも感嘆の声が上がり、こども達も上機嫌。暗い園内で、温かな灯りをもったこども達が通るとそこだけほっこりした空間になります。紅葉のライトアップを見たり、古民家で囲炉裏をみたり、暗い林を恐る恐る進んだりしながら、目的の広場に到着。スカイツリーにみたてた高い行灯をたて、灯りの街を作りました。にぎやかな街にしたい子、離れて暗い所にひっそりと家を置きたい子など、さまざまいましたが、比較的密集させる傾向にあった気がします。
お家でも時々お家の電気を消して、行灯のあかりをともして過ごしてほしいとコメントして、イベントを終了しました。参加した家族だけでなく、それを見ていた方々にも温かな行灯の良さを伝えられたのではないでしょうか。
(東悟子)
明るい部屋から暗い外へ
行灯づくりはもちろん明るい部屋で行うので暗くなった外のたてもの園内のパレードでは、どう見えるのかがこども達にとって、難しい所です。色々な材料を使って、たくさんの行灯を作って、そして、暗い所でどう光るのかを試すしかないのです。このデザインプロセスを少しでもこども達が分かってくれるとうれしいです。
(中山レイチェル)