2005年11月17日
今回のサロンは少しいつもと気分を変えて、2005年7月にオープンした(株)遠藤照明の青山ショールームをお借りして行われました。
秋葉原街歩き報告、国内調査レポートとして長崎と横浜、海外調査レポートとしてアメリカ/ダラス・フォートワース、そして8月にバリで行われたライトアップニンジャ、9月にニューヨークで行われたTransnational Tanteidan Forumの報告など盛りだくさんな内容となりました。
いつもより広い会場に質問や意見が飛び交い充実した報告会となりました。
長崎と横浜の国内調査報告
はじめに中山レイチェル団員から7月に行われた長崎の調査報告です。「長崎は、ちゃんぽんな街として有名ですが、照明もちゃんぽんでした。」と稲佐山からの写真が紹介されました。
永津努団員と山本幹根団員から、身近にあって、なおざりにされがちな関東圏・横浜の調査報告が行われました。昼と夜の表情の違いが、豊富な写真とスケッチにより、紹介されました。
ダラス・フォートワースの海外調査報告
平岩洋介団員は、「ライティング・カウボーイ」と題し、アメリカ・テキサス州にあるダラスとフォートワースの調査報告を行いました。
テキサスの熱い日差しをカットする熱反射ガラスに覆われたビル群が、エッジライトの目立つ特徴的な夜景をつくり出しています。
フォートワースにある、有名なルイス・カーンのキンベル美術館に隣接して2002年に設立された安藤忠雄氏のフォートワース近代美術館。壁面を照らす照明計画により、水盤に建築の映り込む写真が紹介されました。
秋葉原街歩き報告
村岡桃子団員、ほかから11月に行われた街歩きの報告が行われました。クロスフィールドやつくばエキスプレスの開通など目覚しい開発途上にある秋葉原ですが、電気街のファサードも健在です。3チームに分かれて、ひとつひとつ丁寧に巨大看板をつけたファサードを撮影し、記録した巻物が制作されました。前回の街歩きに調査した、銀座のファサードと比較が行われ、会場を唸らせました。
また街歩きに参加した西土映子団員から感想が述べられ、川瀬さや香団員から、ディスプレイやファサードの一端をグラフィックに面白く切り取った写真が紹介されました。各チームが調達したヒカリモノの紹介では、街の電気屋さんにあまり見かけない小物のライトが注目されました。
ライトアップニンジャ@Baliの報告
岡本賢団員と上田夏子団員から、8月に行った世界照明探偵団のイベント・ライトアップニンジャ@Baliの映像が報告されました。
バリ島では乾季の風物詩として、大きな凧をチームでどこまで揚げられるかを競い合うカイトフェスティバルがあります。照明探偵団と武蔵野美術大学の学生は、その大凧にインスピレーションを受け、それぞれ自前の光る大凧を制作して遠征しました。大成功した光る凧揚げワークショップに続き、現地で行われたケチャダンスワークショップでは、50名のダンサーが照明探偵団の用意したLEDやサイリウムを身に付け興奮の舞踊を魅せてくれました。腰巻一枚と光る腕輪を身に付けたダンサーに会場も釘付けとなりました。
Transnational Tanteidan Forum in NYCの報告
世界照明探偵団(www.tanteidan.org)が1年に一度集まる世界大会が2005年にNYCで第4回大会を成功させました。田沼彩子団員から、ニューヨーク大会の映像が報告されました。
今回は、“Lighting for Main Street(s)”をテーマに、ニューヨーク、ハンブルグ、ストックホルム、コペンハーゲン、シンガポール、東京の照明探偵団6支部から、それぞれに個性的なプレゼンテーションが行われました。 2006年の秋には第5回大会がシンガポールで行われる予定です。
(上田夏子)