いや、久しぶりに楽しく充実した探偵団イベントだった。8月24~26日の3日間インドネシアのバリ島で「照明探偵団ワークショップ2005 in Bali」というイベントがあった。主催は世界照明探偵団のシンガポール支部。日本からの参加19名(学生12名、LPA4名、他3名)、シンガポールから9名、そしてバリの地元の参加者総勢は約300名(ケチャ100名、凧揚げ200名)という規模の大きな実験イベントだ。詳細の出来事はこのWebのニュース欄をご覧あれ。電飾の凧揚げとカリスマケチャダンサーが率いる熱狂ケチャとその光のWorkshopの両方に、参加者全員が圧倒されて酔いしれた二晩だった。
電飾凧揚げ大会は刈り取りが住んだ広い村の畑で行われた。毎年7月中旬から9月にかけてバリでは伝統的な大凧を競う祭りがある。その祭りで見事優勝を続けているバンジャ(村のコミュニティの最小単位)あげての協力を得て、幅5メートル長さ100メートルもの特大の尾を持つ凧に、私たちは光の細工をさせてもらった。村長さんも何がされるのか興味津々。結局100メートルの長さの布には500個あまりのサイリウムを取り付け、その根元には東京から運んだ「ナイアガラ」と読んだ電飾すだれを取り付けた。さあ、あたりが暗くなり、30-40名もの村人がかかってその光大凧をあげにかかるが、どうも今日の風力が不足している。一回目は高さ20メートルほど上がったがそれ以上に揚力がない。2回目も…。村人たちは風の出るのを待って1時間後に再挑戦するが、無念にも凧は空高くは揚がらなかった。しかし「凧を揚げる」ということに対する共通の思いと村人の執念のせいか、参加者全員が熱い思いを共有する。「ありがとう、よくやってくれたね。」「空高くは揚がらなかったけど、またやろうね」「また来年もやるの?」「楽しかったね」。
つまり、凧を揚げるということが共有できるロマンなのだろう。この村人たちの大凧だけでなく、東京からシンガポールから、参加者は思い思いのデザインによる電飾凧を持ち込んでいたので、それらも村人たちの心を打った様子だ。極小サイリウムをつけた50連凧、 30連凧、10連凧の競演、回転しながら舞い上がる連凧、立体凧、スパンコールを取り付けたミラー凧、あまり上手く揚がらなかったけど紅葉凧、中華連凧、日本からの伝統的義経凧、などなど。村人たちの大凧の前には、ごみのように小さな凧だったが、その変わり凧の製作を手伝い揚げることに協力してくれたのもたくさんの村人だった。
会場の一角に陣取ったガムラン楽団の素晴らしい音色も凧揚げの気持ちを盛り上げてくれたし、どれをとってもとっても美味いケータリングのインドネシア料理と冷えた飲み物もつかの間の祭りの気分を演出していた。ケチャについても報告したいけど、既にずいぶん長くなったので、その報告はまた次の探偵ノートに任せます。
今、NYCから成田空港に戻る機内から。今回NYCで行われた世界照明探偵団フォーラムについては、今月末ごろに探偵ノートにアップする予定。ここのところ立て続けだね。