国内最大規模のチャイナタウンは、すっかり横浜の街に定着しているが、そこは明らかに日本と違う文化を感じることができる場所である。日本という異国にあっても中国らしさを感じさせる中華街の光について調査を行った。
夜になると、ランタンの暖かい光が至るところに灯される。こうした「かたちのある明かり」や、カラフルなシェードで覆われた「色をもつ明かり」によって、中華街ならではの昂揚感や鮮やかな色使いが強調されていた。
大通りの路面や歩道は特に照度を取らず、店内の光や看板の光が自然に通りに落ちていた。歩く人々は、色鮮やかな看板や店内から漏れ出る光でシルエットとなり、中華街独特の光と陰の対比を演出していた。
多くの建物が赤い柱と電球色の照明を配し、ファサードや看板の形状はばらばらだったが、統一された色温度の照明の光を浴びることで、それらはバランスのとれたひとつの風景となり、中華街の光を印象づけていた。