探偵ノート

第61号-断捨離

Update:

Interviewer: 永友 純子

永友:今日のテーマは断捨離です。

断捨離はヨガの思想からきているそうです。 私も知らなかったのですが、

断―入ってくるものを断る

捨―いらないものを捨てる

離―物への執着から離れる

という意味があり単なる物を捨てることだけでなくものに対しての執着をなくし、身の回りの整理をすることで心のストレスをなくす効果があるようです。 断捨離に興味を持ったきっかけは3年前の引越しです。狭い収納にテトリス状態に詰めていた荷物を出した時、奥の方から忘れていた物や既に持っていた物が出てきました。結局、使わなかった物は引越しを機に廃棄し、物を増やさないことと心がけるようなりました。

面出:だけど日本人って、物が少ないと生活感がないと感じる人が多い気がする。西洋人はお爺さんの使っていた靴やカバンなどを手入れしながら何十年も使い込む。日本人は使い捨ての短いサイクルで消費している。商品バリエーションを多くしないと満足しない、とも言われているね。

永友:100均なんかでも安く手に入るから気軽に物を買う人も多いですね。私はなんでも捨てるのではなく、いいものは大切に長く使っています。 まだ着られるけど着なくなったものをメルカリやジモティーなどでリサイクルに出している人はいますね。面出さんのお宅も物が少ないですよね。

面出:うちは物を持たないようにして増やさないようにしている。 家の物が少ないっていうのはね、学生の頃にアメリカ東海岸に行ったときに知ったシェーカー教徒の暮らし向きを見てびっくりしたんだ。彼らはきれいに丁寧に物を扱うんだよ。 椅子を使った後は壁にかけて片付ける。それがとてもきれいに収まっているんだよ。デザインの原点をみたような感動があった。だから我が家もシェーカー教徒的に考えているんだよ。

永友:LPAも今年引越しで物をだいぶ廃棄して整理されましたね。

面出:そうだけど社員の中には未だ書類をたくさん机の上に置きっぱなしにしている人がいるよね。物があふれていることで安心する人もいるんだよね。

永友:そうなんですよ。断捨離がいいというわけではないですが、私は物がなく整理されていることで落ち着けるけど、反対に物があることで安心する人もいるんです。 ストレスで物を買ったりすることもあると思います。最近は簡単に手に入るから必要以上に物が増えてしまう。私は物を整理して、それ以上に物を増やさないようにしています。 断捨離と言ってもなんでも捨てるのではなく必要な物の見極めをすることが大切だと思います。

面出:会社でも美観を保つことは必要だよね。 日本の家の作り方は軸組工法で内と外の概念が乏しく、日本人の気持ちの中ではパブリックとプライベートの区別があいまいだ。家の中はきれいにするけど外では平気でごみを捨ててしまうというのが欧米だよね。日本人は家の周りとか自分の敷地でなくても、目につくところを自然にきれいにするよね。そういう感覚が大切だと思う。

永友:少し前は断捨離とかごみ屋敷っていう言葉はなかったですね。 私も引越しの際にかなりの物を処分しましたが、今までは不要な物を多く買ってしまい物に埋もれていました。何があるか分からず、あるのにまた同じものを気軽に買ってしまいごみにしてしまっていたことを反省しています。今は整理することで物を大切にしてごみを出さない努力をしています。 また物を整理することによって考え方や人との付き合い方も明確になってきました。

面出:家の中だけでなく、地球規模のごみもどうにかしたいですね。ごみは地球環境を破壊する。そんな気持ちをいつも持ちたいものだね。

永友:これからは大切な物や人の中で過ごせていけるよう“見極める力”をつけていきたいです。本日は楽しい時間ありがとうございました。

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