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World Lighting Journey Review 2021

Update:

World Lighting Journey

2021 年総括、団長インタビュー
2022.03.03  安齋雄一

-毎週末に照明探偵団フェイスブックにアップさせていただいている World Lighting Journey。2021 年の総括として、今年も団長の面出さんにインタビューを行いました。


浅草の夕焼け

北野天満宮の行灯

ブルーモーメントのスレイマニエ・モスク

―2021年度は日本の光景がメインですが、シンガポールや台湾など特にアジアの光の情景を投稿させていただきました。その中で最も多くの方に見ていただいたのが、浅草の夕焼け、北野天満宮の行灯、ブルーモーメント時のイスタンブールの夜景と続きました。面出さんはこの結果をどう思われますか?

面出:投稿をクリックしたりリアクションしてくれた人の数は、トップ3まではすべて高いけど、それ以外の投稿はリアクション数が大きくは変わらないね。
この大谷石の採掘場の写真は面白いね。これは何だろうって興味が掻き立てられる。スレイマニモスクの写真は誰が撮ったの?

―こちらは以前の世界都市調査で林さんと渡邊さんが撮られたものです。大谷石採掘場は木村さんからです。

面出:LPA団員からのものだね。
LPA団員はブルーモーメントや夜景の写真が多くなってしまうかもしれない。今後はもっと団員全体から広く募集したほうがいいね。海外団員からの投稿も欲しいよね。


大谷石採石場跡地

―そうですね。LPA団員だと建築の写真が多くなる印象があります。好みが出てきますからね。綺麗で良い写真ですが、内容は偏ってきますね。

面出:インスタグラムもそうだけど、投稿するのはきれいな景色を見た!っていう嬉しかったこと、感動したことを共有するため。それも重要だけど探偵団にはネガティブな光をチェックする役割もあるからね。

―良い光だけでなく悪い光、嫌だった光も募集しているんですが、なかなかもらえていません。

面出:そうかもしれないね。このコロナ禍でいろいろな困難、楽しめない状況に囲まれていると、自分を励ますようなポジティブなメッセージを出したくなるのはわかるよね。

―ではネガティブな光だけを募集するのはどうでしょうか?
いろいろな光の写真をお願いすると、やはり美しいものばかりになっていますから。

面出:イメージ重視のSNSで印象の悪い光の投稿に偏ると機能するのかね。光の英雄はもちろん素晴らしい。だけど犯罪者も同じくらい重要。投稿の1/3くらいは犯罪者が来ても良いかも。今週は犯罪者週間!今週は英雄週間!と分けるのはどうだろう。あと団員から光の写真だけでなくコメントもちゃんともらえてる?

―コメントを下さる場合もありますが、頂けないこともあります。

面出:光に感動したり憤慨したりするのはとても大切。だけどただ感動するだけでなく、探偵団はなぜ心が動いたのか、その意味を考えなくてはいけない。そうすると光に対する団員の考えが深くなり、好き嫌いとは異なる文化的な視点からも光を見られるようになる。だから感動したらなぜそう思ったのか、嫌だと感じたらなぜそう思ったのか、これからは共有してもらいたいね。

―そうですね。光環境に対して様々なバックグラウンドをもつ団員からの意見、考察があると他のSNSとは異なった面白い情報発信になりますね。

面出:綺麗な建築だけでなく、人の暮らしや営みと光の関係がわかる写真も面白いよね。
この服部さんのドリアンの写真はシンガポールの食文化と光の関わりを物語っているね。6月にシンガポールに行くと匂いがすごいんだよ。確かに高色温度の照明ばかりで、この光景を見るとドリアンの匂いを思い出す。


シンガポールのドリアンの露店

―6500Kの光を使うのはフルーツの新鮮さを強調するためなのか、色温度を落とすと温かい雰囲気になり匂いのせいで腐った印象になるからそれを避けようとしているのか。それとも明るさ重視、目立つこと重視で高色温度、高照度にしているのか、いろいろと妄想できて楽しいですね。

本日はありがとうございました。
本年度は人の生活の営みが感じられる光景や賛否両論ある光環境など団員の皆様に写真募集しています。団長もたくさん写真撮られているので、ぜひ応募してください。

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