探偵ノート

第59号 – 魅力的な街路灯を求めて

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Interviewer: Niken Wulandari

面出: Niken、 旅行は好き?

Niken: はい、好きです。旅行中に撮った写真を持ってきましたので、街路灯について話したいと思います。卒論を書いている頃から、街路灯に注意を向けるようになりました。その頃、昼と夜の景観を比較する調査をしていました。道路上には昼間は目立つデザインの要素が多くあり、夜はあまりないということに気づきました。

面出 : 昔、アジアでは照明デザインというのは街灯の形をデザインすることだと誰もが思っていた。照明効果や夜間環境にはあまり注意を払わず、形の美しさだけに注力していた。

Niken: ヨーロッパの多くの都市の街灯はカテナリ―照明を使っているので、道路上にたくさんの物がありません。道を歩く時、どこから光が来ているのかにも気付きません。街灯に視界を邪魔されることなく夜の散歩を楽しむことができるので、私はカテナリー照明が好きです。

面出 : 日本やアジアの国では、このような方法で建物に照明を取り付けることは難しいし、日本では許可されていない。ヨーロッパでは建物に壁用の燭台を取り付けている。私たちは東京や日本の都市にカテナリー照明やビルに取り付ける照明器具の採用を何度も進言してきたが、成功したことがない。プライベートはプライベート用、公共は公共用とメンテナンスや配線を分ける必要があるので、誰もこの意見に耳をかさない。ヨーロッパでは可能なのに。

Niken: モダン且つシンプルな方法は、モダンと伝統をミックスさせた街灯を使用することです。この階段がある小さな通りは上部がランタン型になっている街灯があるだけです。見栄えはいいのですが、窓への光を減少させればさらに良くなると思います。主要道路でもカテナリー照明と併用して同じ街灯を使用しています。

面出 : 住民にとっては眩しすぎる感じがするね。銀座のような東京の多くの街では、狭い通りでも、通りどおしの競争になる。それぞれ上部のデザインのモチーフがちょっと違う。

Niken: それは面白いですね。バンドン、特に旧市街の周りでは上部に虎の模様がついている街灯を使用しますが、それには物語があります。虎はオランダの女王君主の象徴です。これは街が独立前の長い間オランダに占領されていたためです。街灯に歴史的物語を秘めるのは面白いと思います。昼の街灯にもを魅力を持たせることができるように思います。

面出 : そうだね。重要な歴史を示し価値を生み出す。でも夜については、私たちがこれに少しアドバイスできるね。これは古い街灯のようで、とてもいいね。ユニークで歴史の重要さを表している。でも照明の効果はまた別として見なくてはいけない。どうやれば、この街灯をより良くすることができるだろう。

Niken: この街灯の形はこのままで、漏れ光を減少させる指向性の高い光源に変えるのはどうでしょう。

面出 : 私のアイディアはもっと大きな傘に取り換えること。そうすれば空に無駄な光を放つのを防ぐことができる。もしくは上部をカバーして黒くする。ドームの形はいいと思う。

Niken: これは似たようなドームを持つシンガポールの街灯です。やはり漏れ光をブロックするカバーをして、眩しさを軽減することができます。

面出 : 眩しさを軽減させるカバーを既存の街灯につけるという資料を私たちはたくさん持っている。東京の私の自宅の近所では、住民が街に対して既存の街灯のクレームを言って、街灯に追加のカバーを付けてもらった。私たちは京都市にもいくつかの提案をしている。京都は現在高い色温度のLEDを使用し、大変眩しくて白くなってしまっている。京都は歴史的に重要な街なので、もう少し暖かい色であるべきだと思う。街灯全部を交換することはできないので、色温度の低いカラーフィルターを追加することを提案している。

Niken: もう一枚お見せしたい写真があります。街灯ではないのですが、面白いと思って。バーゼルでクリスマスに撮った写真です。工事現場のクレーンにキャンドル型の照明を取り付けています。夜にスカイラインの素敵なデコレーションになります。クレーンの構造にライン照明をつけるというシンプルなものです。

面出 : このようなアイディアは許容範囲だね。東京の工事現場でとても芸術的なプロジェクトをやったことがあるよ。アートパフォーマンスの一部としてすべてのクレーンを金色に塗った。このような工業的な形は機能的であるだけでなく、美しかったりもする。このようなアイディアは施工者に提案しなくてはいけないね。日中は工事に使用され、夜はアートになる。

 私は基本的に街路灯については「自然光に学べ」という原則を持っている。日中は太陽から学ぶ。太陽が頭上にあり、照明器具はない。夜もできれば照明器具がないのがいいが、昼よりもいろいろな景色を持つこともできる。あかりは家や建物から漏れ出てきて、街路灯はいらないかもしれない。安全上、人口光が必要だけどね。照明デザイナーとしては、器具がシンプルで目に見えないようにしている。最近は昼間はモニュメンタルで夜は良好な照明品質と美しい夜の景観を作り出すための新しいテクノロジーを使う。この両面を持つ街路灯を試している。

Niken: では面出さんはどのタイプの街灯がお好みですか。

面出: :私にとってはカテナリー照明や壁付け照明を使用することで、ムーンライト効果を作りだすこともできるし、同時に緊急照明にもなる。両方のコンビネーションはもっといいね。        

Niken: そうですね。面出さんありがとうございました。このコーヒーブレイクからさらに街路灯について知ることができました。

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