探偵ノート

第67号-無意識な癖について

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Interviewer:川田 ひかる

川田:今日のテーマは無意識にやってしまう癖についてです。特に、自分のお気に入りの癖と治したい癖について話したいです。まず、私が自分で気に入っている私の癖は、リラックスできる体勢です。幼いころから2度寝をする際やリラックスする際に、あぐらをかいた状態で体を前に倒し、丸くなる癖があります。

面出:え!苦しくないの?普通そんなに体は前に倒れないよ。

川田:このポーズが一番落ち着くんです。末端冷え性でもあるので、この体勢は手足をおなかの中に収納できるので画期的で、人が真似できない癖なので気に入っています。

面出:ユニークな癖だな。逆に嫌な癖は?

川田:昔からあがり症で、緊張し体に力が入ると唇をかんでしまう癖です。リラックスできていないので、嫌な癖です。

面出:今までの話を聞いていると体の癖についてだね。僕は最近、家でPCに向かって仕事をしていると奥さんに突然「亀!」と言われるんだよ。ハッと気がつくと長時間のPC作業で前かがみになってしまっているんだね。これは気に入っていない癖だね。

川田:気に入っている癖はありますか?

面出:僕はいろんなスポーツをするんだけど、どのようなカタチで、どうすればこのスポーツは上手くいくのか、前もって頭に入れてから始める癖があるね。

川田:それはすぐに習得できるんですか?

面出:頭の中に入れたことを自分で理解できれば、ある程度のところまではできるね。容量がいいんだろうね。

川田:すごいですね。

面出:自分の癖以外で他人の癖で気になることはある?

川田:基本的に人の癖を観察して、どのような性格なのか考察する習慣があります。なので常に他人の癖は気になりますね。

面出:僕も道を歩いているとき、「あの鳥とあの鳥はどういう関係かな」とか、「あの女性は浮かない顔をしているけど、男と喧嘩でもしたのかな」とか観察しながら歩いているよ。僕ら同じようなような癖を持っているね。

川田:そうですね。ただこの癖は、人のいい所を発見できるメリットもありますが、人の顔色を伺いすぎて本当の自分を発揮できないデメリットの両方があるなと自分で思っています。

面出:確かにね。人の癖を見抜いて行動できるのは良いかもしれないけど、僕からみてまだ川田さんは自分の個性を出すことを遠慮しているように見えるね。

川田:そうですね。本来の私はすごくおしゃべりでおちゃらけていて、どちらかというと男っぽいはっきりとした性格なのですが、まだ会社では本来の自分を出し切れていないことにもどかしさを感じています。

面出:それは徐々に出していったらいいと思うよ。僕は細かすぎる癖があって、ディティールがすごく気になってしまうんだ。さらにせっかちだからね、少し気になったことがあると人の話をさえぎってしまうことがあるんだ。それは悪いことだと思うけど、デザイナーにとって細かい所に気が付くのはすごく大事なことだとも思っている。安藤忠雄さんなんてとっても細かいよ。デザインをする上で細かくないと、良いものは決してできないからね。

川田:そうですね。勉強になります。仕事の中で様々な設計事務所さんと関わらせていく中でそれぞれの事務所の癖というか、個性や、やり方が見えてくるのは面白いと思っています。

面出:昔、建築家の大谷幸夫さんの事務所を訪ねた時は、事務所中独特な香りがしたんだ。建築模型を油粘土で作るスタイルだった。対照的に芦原義信さんの事務所はスチレンペーパーできっちりした模型が並んでいた。建築事務所は模型の材料によって、出来上がる建築もこんなに違うのかと思ったね。安藤忠雄事務所には模型はほとんど無くて、スケッチや図面が壁にたくさん貼ってあった。伊藤豊雄事務所は模型というか、部品のようなものがいっぱい転がっていたね。だから事務所による設計の癖、プロセスによって出来上がってくる建築のデザインが違うのは面白いよね。LPAの癖って何だろうね。

川田:すごく興味深いお話で面白いです。

面出:僕は特に気にしてはいなかったんだが、「LPAが手掛けた照明デザインはみればすぐに分かる」と言われたんだ。

川田:第三者からみるとLPAにも個性があるんですね。

面出:昔と比べてこの会社も徐々に社員が増えてきたから、それぞれの個性が会社の個性になっていけばいいね。社員の個性をもっと出せる場を作る為に、社内コンペとかもやりたいね。

川田:いいですね。是非やりましょう。

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