2008年7月11日
7月11日に、照明探偵団サロン「住まいのあかり 過去・現在・未来-過去から現在へ住宅照明を探る」が新丸ビル・エコッツェリアにて開催されました。会場には定員の100名を超える方々にお集まり頂き、皆さんの関心の高さが窺えました。
2008-2009年にかけて、住宅照明をテーマに3回シリーズで行うサロンの第1回目。照明文化を語るのに、まず大切なのが住まいのあかりについて、掘り下げて考えてみようという試みです。今回はゲストスピーカーに建築家・インテリアデザイナーの浦一也氏を迎え、「過去から現在へ住宅照明を探る」をサブタイトルとして、日本に昔からあった理想のあかりのあり方を探りました。
まずは照明探偵団員が京都にある古民家・吉原邸に出向いて調査してきた、日本家屋の光環境と和のあかりについての結果をレポート。自然光の変化が住宅内の光環境にどのような影響を与えるのか、行灯ひとつのあかりで何ができるのか、など日本家屋と光の関係に着目した報告が新鮮でした。
浦氏からはご自身が関わられた住宅のプロジェクトをご紹介頂きました。まとめの中に、「“あかり”や“景”は下にあったんだ。上じゃない。」という一言があり、思わず現代日本の住宅にはびこるシーリングライトが頭をよぎりました。
面出団長と浦氏のディスカッションでは、本来わずかなあかりで暮らしていた日本人が、戦後の変遷を経てここまで明るくなっていった背景まで議論が及びました。
第2回目は10月17日(金)に「白熱ランプが住宅から消える?」を、第3回目は来年1月16日(金)に「現在から未来へ住宅照明を展望する」をテーマに開催を予定しています。住まいのあかりに今何が起きているのか?白熱灯が住まいから消える・・・そんなことが起こるのか?未来の住まいにはどんな光の事件が起こるのか?・・・次回以降も乞うご期待下さい。
(田沼彩子)