世界都市照明調査

東京 TOKYO : 浅草

浅草寺の門前町である浅草は、明治から戦後に至るまで、歌舞伎、オペラ、落語などの東京屈指の盛り場として栄えてきました。街路灯は装飾的で多種多様なかたちを見せてくれます。数多くの通りを調査した探偵団は、浅草らしい灯りのかたちに出会いました。

雷門から入り、真っ白な蛍光灯の看板群がパースペクティブに並ぶ仲見世を通り抜けると、両脇に現われるのは暖かな提灯の壁です。提灯の光源は、火から電球へ、電球から電球型蛍光灯へと置き換えられていました。

渋谷、六本木などの繁華街では、建築ファサードの光やネオンサインが鉛直面を埋め尽くし街路灯の存在感は薄れていますが、ここ浅草では、今でもいろいろなかたちの街路灯が賑やかに輝き「浅草らしさ」のある照明環境となっています。 

暗い通りに看板や提灯があちらこちらについている飲み屋界隈には不思議な魅力が感じられます。路面照度は10~60 lxと少し暗く感じられるものの、店の軒にぶら下がる赤い提灯が独特な賑わいと下町情緒を感じさせていました。

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